第43話 オリジナルエックスの準備
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「ミッション発令…各員、転送準備にかかれ」
ジョーヌの指示で、司令室に警報が鳴り響き、転送準備が始まる。
「転送準備完了…」
「「転送!!」」
二人の声が司令室に響いたのと同時にゼロとルインの二人がネオ・アルカディア本部へと転送された。
「ゼロ…ルイン…二人共…必ず…帰ってきて…ね…」
ゼロとルインの二人がネオ・アルカディア本部のエリアXー2に向かった一方、サイバー空間ではメンテナンスルームで治療を受けているはずのハルピュイアの姿があった。
「ハルピュイア」
「エックス…様…?」
目を覚ましたらいきなり未知の空間にいたことに戸惑っていたハルピュイアの目の前に現れたエックスに目を見開くが、自分の本分を思い出してすぐさま跪いた。
エックスは相変わらずのハルピュイアの様子に苦笑を浮かべた。
「すまない、いきなりこんな所に連れてこられて驚いただろう?」
「エックス様…この空間は一体…?」
ただ何もない空間、深い深い闇がどこまでも続いている。
しかし何故か不思議な安心感がある。
「レプリロイドの魂とサイバーエルフ達が住む狭間の世界だよ。悪いけど、君の魂をサイバー空間に引っ張ってきたんだ…。僕には向こうの世界で実体化出来る時間がかなり限られてきたから…こうするしかなかった」
来たるべき時…オメガとの決戦までには出来るだけ力を温存しておきたい。
ゼロとルインのためにも…今回の戦いは過去の宿命に決着をつけることでもあるのだから。
「ハルピュイア…今から、世界に大変な事が起きようとしている。ダークエルフがバイルとオメガの手に渡った以上、バイルがもう一人の僕から完全にネオ・アルカディアの全権を掌握するのも時間の問題だ。じきに世界中でレプリロイド達による混乱が起こるだろう。ゼロとルインがもう一人の僕を倒しにネオ・アルカディアに向かうことをバイルが見越していないはずがないからね」
「ゼロとルインがもう一人のエックス様…コピーエックス様を倒しに…」
「君には辛いかもしれないけれど…」
「……いえ、大丈夫です…こうなることは…予想していました」
複雑そうな表情を浮かべるハルピュイアだが、今のコピーエックスはバイルの都合のいい傀儡になっている。
このままにしておくとバイルの言うことに従い、無実のレプリロイド、そして人間に害することになるのは間違いない。
しかしエックスにハルピュイアは聞きたいことがあった。
「エックス様…エックス様はコピーエックス様を憎んでおられますか?」
「…どうしてそんなことを?」
突然の問いに呆然となりながらも首を傾げるエックス。
「コピーエックス様…そして今までの俺達がしてきたことはあなたが…エック
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