第七話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
お陰でまだまだ研究できる。そうだ。お前たちも儂の研究を手伝わんか?親しき者、愛する者にもう一度会いたいと思わんかぁ?」
何なんだコイツは。この言い方じゃ、研究を進めれば死者が完全に甦るとでも?
「騙されちゃダメよ。残念だけど、SAOで亡くなった人たちは現実でも本当に亡くなっている。連日のように報道されていたから覚えているわ。」
キリトが僅かに戸惑ったのを感じたのか。シノンの言葉に一瞬だけ痛そうな顔をするキリト。
少し、本当に少しだけ、SAOに囚われた人たちは望みがあった。本当はデスゲームなんて嘘で、倒された人は生きている。本当に死んでしまったのか確かめる術がない為に、そう考えてしまう人はいたし、自分自身、どこかでそうであったら良いと思っていた事があった。
「・・・あぁ、分かっているさ。このデスゲームでの死は現実での死。甦るなんて事は出来ないって・・・」
自身に言い聞かせるようにキリトは言った。やはり、頭では分かっていても、心の中で抱いている僅かな希望を、迷いを突く。そういう心理的な攻撃。本当に悪趣味だ。
「キリト、シノン。クエスト進行のフラグは進んでいるはずだ。これ以上の話は無駄だ。速攻でカタを着けるぞ。」
俺の声に頷き、三人同時に武器を構える。
「ヒェッヒェッ。それでは、お前らも死霊となるが良いわ!」
ネクロマンサーが臨戦態勢を取ると、死霊たちが襲いかかってくる。
「キリト!死霊は俺とシノンが速攻でカタを着ける!多少の時間、ネクロマンサーを頼んだ!」
「分かった!頼む!」
速攻で死霊を倒し、ネクロマンサーを倒す。こんなクエスト、一秒でも早く終わらせてやる。
「はっ!」
「やぁぁっ!」
俺とシノンはソードスキルで死霊を倒していく。死霊は脆く、まともにヒットすれば、ほぼ一撃で四散していった。
「うぉおお!」
キリトがネクロマンサーとやりあっているのを確認する。ネクロマンサーは両手長柄でキリトの攻撃を凌いでいる。
「うぉおおおおお!」
片手剣のソードスキル、ホリゾンタルを繰り出しているキリト。思ったより楽に倒せそうだが・・・
「・・・おかしい。」
ぼそりと呟いてしまう。そう、おかしいのだ。こんなに簡単に倒せるなら、俺たちでなくても、とっくにクリアされているはずだ。
「・・・!!」
背筋に寒気が走る。ゾクりとしたこの感覚は、嫌な予感が的中した事を告げていた。
「シノン!後ろだ!」
俺はシノンの直ぐ後方に新たな死霊がポップしているのを見つけ、叫ぶと同時に走り出す。
「えっ?!」
シノンは運悪く、ソードスキル後の技後硬直状態で動けなかった。
「あアアアあぁあ」
唸り声をあげながら襲いかか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ