第四十三話 本郷少佐!名前から決まった探偵勝負!!その十一
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「俺達の勝利だ」
「紛れもなくな」
「今回もハッピーエンドだぜ」
「事件は無事解決したしな」
そして犯人は廃人になった。
「どうだ、俺達の推理」
「読者も読んだな」
「こうした推理もあるんだよ」
「最高に痺れただろ」
「わかったら応援しろよ」
「冗談抜きで打ち切りかかってるからな」
またこの話題にもっていくのだった、ワンパターンなことに。
「拷問に自白剤」
「この二つが俺達の推理の武器だぜ」
「推理はどう真犯人に吐かせるか」
「そして罪を認めさせるかだからな」
「それには拷問だ!」
「そして自白剤だ!」
そうしたものを使ってというのだ。
「吐かせる!」
「これが一番早いぜ!」
「俺達はこれだって思った容疑者にまず拷問をしてだ」
「そして自白剤で吐かせるんだよ」
「これが最新かつ最高の推理!」
「俺達にかかればどんな事件も無事解決だぜ!」
「ちょっと待て」
偉そうに語る二人にだ、東寺の僧侶の一人影西さん(モブです)が問うた。声は古川慎さんがあててくれると嬉しい。
「若し容疑者が真犯人じゃなかったらどうする」
「その時はその時だよ」
「別の容疑者を拷問にかけるんだよ」
二人は影西さんに平然として答えた。
「石抱きに三角木馬な」
「あと鞭打ちだな」
「それと逆さ吊り」
「最高で海老責めだな」
江戸時代で最も厳しい拷問とされていた。
「間違っても自白を出す為だからな」
「異端審問みたいな拷問はしないぜ」
「足に楔打ち込むとか引き伸ばすとかな」
「ガチで後で身体にえげつない後遺症残る様なことはしないぜ」
この二人でもだ。
「というか異端審問ってもうおかしかったからな」
「拷問ですらな」
「そもそも存在自体がやばいしな」
「魔女狩りとかな」
中世欧州における最大の恥部と言っていいだろう。
「俺達もああしたことはしないぜ」
「あくまでガチで怪しい奴にしかしねえぜ」
「二時間ドラマだと大体三浦理恵子さんが演じる役みたいなな」
「そんなまじ間違いないだろって奴にしかしねえぜ」
「誰彼構わずしねえからな」
「あくまで怪しい奴だけだよ」
「それで間違えたらどうするんだ」
また問うた影西さんだった。
「人は間違えることもあるぞ」
「まあその時はその時だな」
「運が悪かったんだよ、そいつは」
間違えであっても悪いとは思わない二人だった。
「諦めてもらうさ」
「廃人になってもな」
「事件の解決には犠牲も必要だろ」
「真犯人見付かったから諦めてくれってことでな」
「そんな考えだとまた仏罰が落ちるぞ」
影西さんも呆れて二人にこう言った。
「この腐れ者共が」
「ここでそんなのあるかって言うとな」
「本当に来るからな」
仏罰なり神罰なり
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