暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?-A銃士と挑戦者〜The Crisis of Aces〜
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「怖いわ・・・」
「最近、物騒になったよな」
「犯罪組織同士の抗争なんだろ?」
「少しは迷惑ってもんを考えてほしいもんだよな、おい」
「これじゃ安心して街も歩けなくなるわね」
「局員に死者も出てるようじゃないか」
「ついこの前にも首都防衛隊が全滅したそうじゃないか」
「ゲイズ中将の、地上の武力強化案っていうのも、やっぱり必要になっていると思うぜ?」
他の客たちの会話に耳を澄ませる。この騒ぎの原因は犯罪組織の抗争によるもので、鎮圧に向かった陸士部隊の隊員から死傷者が出ているらしい。パラディース・ヴェヒターとしてなら何も気にせずに介入が出来るのだが、今の我々は局員だ。そう好き勝手は出来ないのが無念だ。
「ひどいです・・・」
「民間の人にまで被害が・・・」
リインと高町がモニターに映る光景に胸を痛めていた。私も遅れてモニターを観、その凄惨な様子に「惨いな」と私も呻いた。倒れ伏している局員、それに民間人が数人ずつ。それとは別に犯罪組織のメンバーと思われる者たちが血塗れで倒れている。
「ヴィータちゃん、シグナム、なのはさん。リイン達には何も出来ないです?」
「地上の事件は管轄外だ。要請がありゃ手は出せるが、勝手に手は出せねぇよ」
「こういう時は組織っていうのが邪魔になるよね。ベルカの時は問答無用で敵騎士を斃せたのに」
組織に入ることは自由を失うことだ。しかも地上部隊を取り仕切るレジアス・ゲイズ中将は我々が所属する本局を毛嫌いしていると聞く。そんな我々が地上で好き勝手すれば、海と陸の確執がまた大きくなってしまうだろう。
「リイン。残念だけど、私たちに出来ることはないと思う。だからこのまま演習場へ向かおう?」
高町は懸命に助けに行きたい思いを抑え込み、モニターの前から離れると「はいです・・・」リインも続いて離れた。
「こうゆう時にこそパラディース・ヴェヒターに戻りたいって思うよな」
続いてヴィータもモニター前から離れる。そして私も「アイリ。行くぞ」離れようとした時、「ちょっと待って」アイリが呼び止めて来た。距離的に私ひとりが立ち止まり「どうした」と訊ねる。アイリは私に応えることなくモニターを注視しているのみだ。
『――繰り返します。組織間の抗争は熾烈を極め、民間人にも死傷者が出ている模様。鎮圧に当たる第399陸士部隊からもまた死傷者が出ているようです。抗争が始まった直後の市民から伺ったのですが、構成員2名が所有する質量兵器らしき武器から放たれる魔法は、局員や敵対勢力の魔導師の防御魔法をまるで何事も無いように貫通していた、とのことです』
現場から生中継をしているリポーターの女性がそう報告した。まるで何事も無いように貫通。それに引っ掛かりを覚え
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