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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
9話 鉄と鉛の創傷(ウーンド)
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前に延髄蹴りをするせいです。多分死因は」
 僕はその男の首周りを確認した。確かに、骨がパッキリ折れている。
「カリヒさんは手加減という言葉を覚えましょうか?」
「君には言われたくないな」
 僕は男のポケットに履いいていた直方体の物体を取り出した。
「あ、煙草だ」
 その箱の中には5本の煙草、1つのライターがはいいっていた。
 僕はトラックを降り、外に出て煙草を1本口に咥えた。そしていきを吸い込み、火をつける。
 赤く光るその先からは煙が立ち込める。
「相変わらず苦いな」
 僕は何かに依存をしなければならない。それはもう1人を取り押さえる事ができるのだ。
「カリヒさん。ミカエルさんと約束をしたじゃないですか」
「ごめん。でも今回が最後だ。僕はもう二度と煙草を吸わないって約束する」
 僕はそれを伝えながら咥えた1本を地面に放り投げ、ボロボロの靴で踏み、足を30度の幅で2往復させる。
「カリヒさんって18歳ですよね?」
「いや。19」
「え?」
「先月くらいが誕生日だったと思うから。まあ、よくわからないけど、とりあえず19ってことで」
「曖昧ですね」
 リーナは服を整える。
 僕らはトランクを閉めて座席に乗った。
「今何時?」
 僕は座席によりかかり聞く。
「そうですね。午前2時と行ったところですか」
「ねえ。後どれくらい時間かかる?」
「2時間でつきます。で、ついたらしばらく寝ましょう。敵は夜を警戒していると思うので」
 見積もりが甘かったと思う。近いと思ったが、ここはアメリカ。1回の移動で約4時間も使ったのだ。


 正午を過ぎた時間帯。僕はM16、リーナはレミトンを持ってビルに行く。
 僕は合図を送り、音を立てずに中に入る。
「あれ?」
 そこには死体が散乱していた。体温はまだ残っているものもあればとっくに冷たくなっているものもあった。
「これは…」
 眉間を綺麗に撃ちぬかれているものが多く存在する。
「クロノスだな」
 僕はアサルトのグリップを強く握る。
「リーナ。ここは情報によると階段は1つしか無く、それはバラバラに配置されているらしい。だから上階に上がる度に部屋の確認をしよう。君は上がる階を警戒。僕は上がったあと、後ろから攻撃されないように目を回す」
 それをいうと彼女は頷く。
 僕が進軍を選ぶとリーナは心配する。だったら彼女は先に行かせるとほうが精神的に安心するだろう。
 まあ、危険度は今回変わらないのだが。
「じゃあ。行くぞ」
 2階に上がった際、リーナは先に行った。
「あれ?」
 僕が2階の部屋全体を見渡していてる間に…
「先に行った?」


 クロノスはテレウスの胴部に銃口を突きつけた。
「なあ。痛いか?」
「痛いに決まってんだろ!」
 テレウ
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