SIDESTORY「ラルフ・ヴィンセクト」&外伝の資料設定
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期にシャルロットも手伝いを終えてジェーンと共に洗濯を干しに行こうとしたが、そんな彼女をラルフが後ろから呼び止めた。
「シャルロット……」
「ラルフさん?」
「……これ、やる」
と、ラルフは彼女に一枚のチケットを渡した。それは、自分たちが見に行く予定だった映画のチケットである。
「こ、これ……!」
「今週の休み、付き合ってやってもいいぞ……」
「ラルフさん!」
シャルロットは、思いっきりラルフに抱き付いた。
「こら! 離れろ!?」
「やっぱり、ラルフさんは優しいね?」
「か、勘違いするなよ!? 僕は……この映画が見たかっただけだ!!」
「じゃあ? どうして私を誘ったのかな〜?」
ニヤニヤと問う彼女を振り払ったラルフは、照れくさくなってすぐにソッポを向いた。
「う、うるさいぞ! シャル!!」
「え、シャル?」
「お前のあだ名だ。一々シャルロットじゃ面倒だからな……」
「シャルか……うん! いいよ? すっごくいいよ!?」
「……」
溜息をつくラルフは、そんな彼女に背を向けて、今日もあの居住地の公園へ向かおうとした……が、その足は止まった。
――今日だけは、一緒に居てやるか?
彼は、隣ではしゃぐシャルロットの方へ振り向いた。
ISの女は大嫌いだ。おそらく、その考えは今後も続くと思う。
……けど、彼女だけは……シャルだけは……
僕は、そんなシャルを見ながら溜息と共に……僅かな笑みを見せた。
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