強くなりすぎた男
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こが道となる」
「鳴御雷!!」
自身の魔力を全て使い、全身全霊の雷の拳を叩き込むラクサス。それをまともに喰らったジュラは、ゆっくりと崩れ落ちていく。
「参った」
力尽き、地面へと倒れるジュラ。彼の口からその言葉が発せられた時、全てのものたちが番狂わせに大いに湧いた。
『ラクサスの勝利ィ!!聖十の魔導士を撃破!!妖精の尻尾!!ついについに・・・』
この勝敗を受けて、魔水晶ビジョンに映し出された順位が音を立てて変化する。
1位 蛇姫の鱗 61P
2位 妖精の尻尾 60P
3位 剣咬の虎 59P
『2位浮上!!』
6ポイントもの大差を蛇姫の鱗に開けられていた妖精の尻尾。彼らはついに、1ポイントまでその差を詰めた。
「うおおおおおお!!」
「はああああああ!!」
両手の指をしっかりと絡み合わせ、互いの魔力を融合させていくグレイとジュビア。
「おのれ・・・俺の前で、あからさまにイチャツキおって!!」
目の前でその光景を見せつけられたリオンは先程までの様子から一転し、愛しているジュビアにさえも苛立っている様子。
「もはや手加減はしない。シェリア!!」
自身の体力を回復させるため、隣にいる少女の方を向くリオン。しかし、シェリアはなぜかうっとりとグレイとジュビアの方を見つめて動かない。
「素敵・・・」
氷と水の融合・・・2人の気持ちが1つにならなければ絶対にできない魔法、合体魔法。
シェリアは美しい2人の“愛”に見とれており、リオンの呼び掛けに全く気づく様子がない。
「何をしているシェリア!!回復だ!!」
両肩を掴み、彼女を揺するリオン。それでもシェリアの心は帰ってこない。
「いけぇ!!」
「ああああああ!!」
「シェリア!!ボーッとするな!!」
「え?」
ようやくリオンの声が彼女の耳に届いた。しかし、時すでに遅し。
「水流昇霞!!」
「氷欠泉!!」
融合した水と氷。その攻撃がリオンとシェリアを捉える。
「おのれシェリアァ!!」
「ごめんなさ〜い!!」
2人の合体魔法に吹き飛ばされたリオンとシェリア。空へと高々と打ち上げられた2人の蛇姫は、夕日に照らされたお星様となった。
「チームワークの勝利だな」
互いの気持ちが1つになったことで勝つことができた妖精2人。しばし2人は見つめあっていたが、
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