第八幕その十一
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「沢山の息子と娘、その孫達がいてね」
「大家族なんですね」
「ははは、息子が九人に娘が八人いてな」
笑ってお話するマリューさんでした。
「そして孫が合わせて百五十人か」
「そんなにおられるんですか」
「牛や馬もいてな」
「そういえば」
ここでカルロスも気付きました、水田の中にお家が何十とあります。そしてどのお家にも立派な厩舎があります。
「お家が多いですね」
「わしの家族の家だよ」
「どのお家もですか」
「あとコンバインも持っているしな」
牛や馬の他にもというのです。
「皆で頑張って働いているからこそだよ」
「この水田で、ですか」
物凄く広いこの場所で、です。
「美味しいお米が採れるんですね」
「そうだよ」
まさにというのです。
「わし一人ではとてもね」
「出来ませんか」
「出来ないな」
それこそと答えたマリューさんでした。
「とてもな」
「そうなんですね」
「じゃあお米はな」
それはといいますと。
「好きなだけ持って行ってくれ、わしは今からまた働く」
「ご家族と一緒にですね」
「ああ、皆でお米を作るんだ」
満面の笑顔での言葉でした。
「これからもな」
「おやつも食べてですね」
「そうさ」
是非にというのでした。
「そうするよ」
「わかりました、それじゃあ」
「今からな」
こうお話してでした、そのうえで。
一行はマリューさんに案内されたお米の貯蔵庫に入ってそこでバスケットボックスの中にお米を入れました。そして適量と思ったところで。
ドロシーがです、皆に言いました。
「これだけあったらね」
「相当に入れましたよね」
「それこそ宮殿で皆が一年食べられるだけね」
「ははは、確かに入れたね」
案内役のマリューさんも笑顔で言います。
「皆で」
「はい、本当に」
「それじゃあな」
「後は、ですね」
「皆おやつは食べたかい?」
刈り入れを終えて来たマリューさんはここでこう尋ねました。
「おやつの時に来たけれど」
「そうだけれどもうね」
ドロシーがマリューさんに応えます。
「お米入れている間に時間が経って」
「もう夕暮れだね」
「夜になりそうね」
「晩御飯の時間ですね」
「だからね」
それでというのです。
「おやつはいいわ」
「晩御飯かな」
「そうなるわね」
「じゃあおやつは」
カルロスがここで提案しました。
「晩御飯の時に」
「デザートで」
「はい、デザートですけれど」
「おやつの量で食べるのね」
「それでどうですか?」
こうドロシーに言うのでした。
「おやつを食べ損ねても」
「夜に食べればいいってことね」
「それでどうですか?」
「そうね、おやつを食べ損ねてもね」
「そうして食べれ
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