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天才小学生と真選組の方々。
総悟の苦悩
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してたらあなたたちまで危なくなる。私を外に戻して。」だった。
俺と姉上は動揺した。外に戻せば、危なくなるのは俺たちじゃなく恋奈の方だ。
けど、姉上は言った。
「そう。あなたはそれを望んでいるのね。」
とたった一言だけ。
その時俺は見た。恋奈が張り裂けそうな目をしたことを。
本当は私だってこんなことしたくないのよ、という目をしたことを。
その後恋奈は結局俺たちの家に残ることになった。
剣術も家の中で教えてもらった。
ご飯も一緒に食べた。
幸せだった。
けれど、そんな幸せがいつまでも続くはずもなく、俺たちが留守の時を見計らって、恋奈はお父さんと夜兎族たちに連れ去られてしまった。
俺は自分を責めた。恋奈がどんなに怖かったかを想像した。そして強くなることを決意した。
それから月日が経ち、強くなった俺は土方さんとともに真選組をやっている。
そして途中から恋奈が入ってきた。
成長した恋奈は、多くの苦しみを抱えていた…。

俺は我にかえった。いつの間にか俺たちは隠れ、少年探偵団が日乃下黄河(高野黄河)と見られる人物に接触しているところだった。
俺は昔の記憶の全てを振り払うように首を振った。そして目の前のことに集中する。
探偵団バッジが光り始めた。聞き込み完了、の合図だ。
俺たちは顔を見合わせて病室に入り、日乃下黄河を捕らえる。
「武装警察真選組でさぁ。おとなしく降伏しろぃ。」
「し、真選組!?し、しかし朧は…」
聞く前から吐いてやんの。こいつ、事情聴取は大変じゃなさそうだな。
手錠をかけ、病室から連れ出そうとした時…
「お父さんを」後ろから恋奈の声が聞こえた。「どこに連れて行くつもりですか?何かしたんですか?」
みんな答えられなかった。
今の恋奈にとっては日乃下黄河(このひと)は自分の親であり、一番信頼の置ける人なのだ。
その人を、なぜ突然現れた子供達と黒い軍服を着た男の人たちに捕まえられなきゃいけないのか。とても疑問に思っていると思う。何て言葉に出したら恋奈が傷つかないか、みんなは一生懸命考えていた。
「あのねお姉さん」コナンが静かに言う。「今ここにいるお父さんは、本当のお父さんじゃないんだ。本当の保護者は僕たちだし、お姉さんが記憶をなくす前は怜愛(れいあ)じゃなくて恋奈(れな)って名前だった。ここにいる人はお姉さんから記憶を奪った張本人。だから逮捕しなくちゃいけないんだよ。」
後ろを振り向くと、恋奈は納得したように頷くと、そのままベットにもたれてしまった。
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