第八話
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「俺と平野で殿する。早く宮本を連れてワイヤーの後ろにいけ」
「だ、大丈夫ですか?」
「問題ない。」
「なら私も同じように殿を務めよう」
毒島も参加してきた。
「一緒に後ろに避難してもいいんだぜ」
「再装填の時のカバーは必要なはずだ。再装填時は無防備になる」
「ありがとうよ」
これほどありがたいカバー役はいないわな。
そして俺達三人で殿を務める。
俺と平野が撃って撃って撃ちまくるのに対して、毒島はまるで飛んでいるかのように軽やかに動いて木刀や投げナイフを巧みに操って<奴ら>を倒していく。
M2で最初の一撃を加えただけでも百体は軽く超えるに倒したと思う。実際に<奴ら>が倒れている場所は数えるのが馬鹿らしいほどに倒れてはいるし、M2でミンチになっている<奴ら>もかなり見かける。
それでも近場の<奴ら>はいなくなったが、音を聞きつけた<奴ら>が集まってきて倒しては増える無限ループに捕まったような感覚になってくる。流石にこれ以上の殿は厳しいと判断せざる負えない。平野は基本的にハンビーの屋根から狙撃してるし、俺も少し移動しながら撃っているから然程体力は消耗していないが、問題は毒島だ。
俺と平野と違って、毒島は俺達のカバーに回って動き続けて<奴ら>を撲殺している。それだけでも体力は消耗するし、鋭い紙一重の回避も余計に体力を消耗していることになる。いくら毒島が超人的な戦闘力を持っていても無限に体力を保持しているわけではない。いずれは限界がくる。
その証拠に、毒島が肩を上下させて呼吸しているのを確認した。そろそろ限界が近い証拠だ。
「小室。まだみんな後ろに後退してないのか?」
「もう大丈夫です!先輩達も早く!」
どうやら宮本を無事に避難させる事に成功したようだ。俺達も引く準備を始めるか
「殿はおしまいだ。毒島、下がるぞ」
「了解だ」
幸いに、結構な数の<奴ら>が倒れているおかげで、移動している<奴ら>の移動を妨げて移動速度が減少している事が幸運であった。俺と毒島も無事にワイヤーの後ろに避難した。だけど、俺は最後のプレゼントを忘れない。
「馬鹿みたいに集まりやがって、こいつの餌食にでもなりやがれ」
俺は、手榴弾を取り出してピンを抜いて、ワイヤーの所に屯している<奴ら>にめがけて投げた。
「ハンビーの後ろに隠れろ」
皆はハンビーの後ろに隠れる。次の瞬間、激しい爆発音が響き渡る。そしておまけにもう一発投げて、更に爆発する。
「アホみたいに密集しているからだ。馬鹿」
その後。高城の家から救援に来たと思われる消防士の団体様がこっちに駆けつけてきた。結構な数を俺達が倒したから、そこまで大変な仕事をしたわけではなかった様子。<奴ら>
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