第八話
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する事は出来ない。
目の前を見ると、ハンビーの屋根の上で小室と宮本が楽しそうに話している。警戒役として屋根の上に配備されたくせに、随分とのんびりしているなと思うが……しかし、桜が綺麗だな。この桜を見ると、俺はまた桜を見る事が出来るのかと考えてしまう。
そう考えていた時に、俺はある直感を感じ取る。その瞬間にハンビー右折したのを確認して核心に変わる。
「<奴ら>か……」
先ほどまでいないと思った矢先に、わんさかと嫌がる。俺達は先頭を走るハンビーについていく為に、同じ道を進む。だが、急スピードで走るLMVが突然とハンドルを切ると横Gがかかる。正直に言ってシートベルトをして正解だと思ったよ。
シートベルトをしてなかったら横Gで車体に何度も顔を叩き付けられる事になっていただろうな。
走っては次々とルートを変える。そのたびに<奴ら>と遭遇して数が増える一方だ。
「目的地が近づいてるのに、増える一方だ!」
「何か<奴ら>を引き寄せるものがあるってことでしょうね!」
そして俺達は広い道路に進む。目の前に<奴ら>が集中しているが、頑丈に作られている軍用車のハンビーには関係ない。<奴ら>を次々と吹き飛ばしている。ハンビーが開いた活路を俺達は進むだけだ。安全とはいかないが、だいぶ楽に走れる。
ハンビーが吹き飛ばした<奴ら>の肉片やら血などで足元がとられて不安定感はあるが、今は安全に走れるだけありがたい。
「横にむいた……!」
なんと突然とハンビーが横を向いている。あれは事故でスリップした様子もない。明らかに狙って行動した行為だ。いったいどうしたんだと思ったが、その理由もはっきりとした。ワイヤーが目の前に引かれていたいたのだ。
それで小室達が横に曲がったのも理解した。そしてタカトさんも、ワイヤーに衝突しないギリギリの巨距離で何とか止まった。急ブレーキが間に合ったようだ。
だが、安心も出来なかった。ハンビーの屋根にいた宮本が、ハンビーの急ブレーキが原因で、屋根から飛ばされて、コンクリートにたたきつけられたのだ。宮本も何とか起きやがろうとするが、コンクリートに叩き付けられた衝撃で、身動きが取れなかった。
これに小室が助けに入ろうとする。
「タカトさん!RWSの操作は教えましたよね!」
「ああ、理解している。」
「それで<奴ら>を薙ぎ払ってください!」
「お兄ちゃん!」
「大丈夫だありすちゃん。俺は強いし、頼りになるお父さんが味方になってくれるんだかな!」
ニッコリと笑って俺は、TAR21を握って安全装置を解除して外に出た。外に出てハンビーを確認すると、平野が既にM2を握って撃つ準備が完了した。
「平野!撃てるのか!?」
「機関銃は経験あり
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