第八話
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俺を見ているタカトさんとありすちゃん。ありすちゃんには心配ないよと優しく頭をなでる。子供は基本的に大人の行動に対して敏感であり、感情も素直だ。俺は子供持った経験がないが、ここは素直に謝って安心させる事にした。
どうやら、いつの間にかハンビーに続いてLMVも上陸していたようだった。そしていったん外に出て警戒にあたる。上陸地点に<奴ら>は存在しない。それでも安心は出来ないため、周囲を警戒して見てみたが、本当にいなくて俺は警戒心を少し下げた。
「車上げるわよ!男子三人。安全確保!」
「イエスマム!」
高城の言葉に平野は、現役の軍人も感心するほどの綺麗な敬礼を出すのだった。それを俺と小室は少し苦笑い気味で見ていた。
俺達は、土手を一気に駆け上って警戒にあたる。三人とも違う方向に視線を合わせている。
「「クリア」」
「こっちも問題ない。上がってきていいぞ」
<奴ら>がいない事を確認して、小室が下で待機しているメンバーに合図を送る。その瞬間に、ハンビーが勢いよく駆け上がってきた。
「退避しろ!」
「うおおおお!!」
俺達がいる方向に突っ込んできたので、俺達は回避しようと動いた。そのスタントよろしくな動きに、タイヤのスキール音が響き、ぴたりと止まった。なお、タカトさんが運転しているLMVは、静かに駆け上がってきたのを記録しておく。
うん。やっぱり鞠川先生に、銃を持たせない選択は正しかったんだなと理解する。てか、あんな動かせかた普通にして一緒の車に乗って大丈夫なのかよと不安になる運転だった。
「この当たりで一番家が近い奴は?」
俺は一応、目的地を聞く。
「確か高城の家だと思います。高城の家は東坂の二番地だったと……」
「ええ、そうよ」
「なら、高城の家にいくか。」
俺達のグループの現在の方針としては、先ずは地元に家族が住んでいる家に向かい、全て回った後に警察や自衛隊などの避難所に向かう事になっている。
最初の目的地は、高城の家に向かう事になった。先ずはLMVの後席にありすちゃんを乗せてしっかりとシートベルトを締める。いざという時に備えるためだ。
「タカトさんも忘れないでください。」
「ああ、わかっているよ。普段から気を付けているからね」
俺が搭乗しているLMVは、ハンビーに続くように走る。
ーーー。
俺達は高城の家に向かう為に住宅地を進んでいるが現在のところ<奴ら>と遭遇していない。だが同時に、ある事にも気がついた。昨日はあれほど飛んでいた飛行機やヘリなどが全く見かけない事に……。
もう、床主市の空港から全ての飛行機が飛び去ったのか?それとも既に航空施設は<奴ら>によって使用不能になっているのか?それは現在のところ確認
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