第18話隻竜VS氷竜
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
腕がないのにあんな《両手剣》を振り回して、あんなに早く動けてる。システム的には筋力値が高ければ片手で《両手剣》を操ることは可能だけどーーーあそこまで強い剣士は、あたしが好きになった《黒の剣士》、キリトしかいないーーーいや、もしかしたらキリトよりも強いのかもしれない。
「こっちの番だ!お前の胃袋えぐり出してやる!」
今日初めて会ったけど分かることがある。昼間の彼とは確実に違う。あんな子供が泣くようなセリフをしれっと口に出すほど好戦的になってる。ドラゴンの攻撃を軽々弾き返してる。まるであの《サイレントワイバーン》という《両手剣》が《片手剣》のように思えてくる。
赤い忍者装束、鱗模様の籠手、そして左腕のない隻腕の剣士。噂を聞いただけじゃとても信じられないことだけど、確かにあいつはーーー
「・・・《隻腕のドラゴン》」
ライリュウside
「うおぉぉぉぉおおお!!」
空を飛びオレに接近してくるドラゴン。オレはそいつの腕に《両手剣》ソードスキル、《アバランシュ》を叩き込みドラゴンの左前足を切り落とす。これでこいつもオレと同じ隻腕のーーー前足って少なくとも腕じゃないよな?だったら隻腕じゃないのか?
「まぁいい、後はこいつの切腹の介錯を・・・」
まだだーーーこいつはまだ力が有り余ってる。その証拠にーーー大きな翼を動かし強風を起こした。今オレがいるのは空中、つまりーーー
「ライリュウ!」
「マズイ!」
落ちる。それも強風の威力も合わさり落下ダメージはとてつもないものとなるーーー
「きゃあぁぁぁぁぁあああ!」
「リズさん!?」
ヤバイのは強風の巻き添えをくらったリズさんもだった。そのリズさんが落ちる所はーーー巨大な穴。
「頼む・・・間に合ってくれ!」
オレは空中で体勢を変えてリズさんの落ちる穴に向かった。そしてそのままーーー
「リズさん捕まれ!」
「ライリュウ!」
追い付いた。オレは残された右腕を伸ばし、リズさんの手を掴む。
「ひィィィィイイ!!二回目だけどやっぱり無理〜〜〜〜!」
「二回目!?」
二回目って何だよ!?おい!!この高さから落ちたらオレでも確実に死ぬぞ!?原因はオレの防御力の低さだけども!何とか落下ダメージを少しでも減らさないとオレがーーーそうだ!
「いっけぇぇぇぇええ!」
オレはアイテムストレージからかなり重めの盾を出して落とした。それに立つように足をつけてーーー勢いよく蹴る!
三人称side
雪山のドラゴンとの戦闘中に、ドラゴンの翼撃による突風に落とされた、《隻腕のドラゴン》・ライリュウと数少ない《マスターメイサー》の少女、リズベ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ