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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
外伝 黒の修羅 中編
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ゃなかったって後悔することになる。」
「………お前は、」

「ん、なに?」
「いや、ずいぶんと能天気な女だと再認識したよ。普通、自分の常識を否定されればそれに拒絶反応を起こす。」
「能天気ってなによ。他の人相手なら確かに君の言うとおりだよ、でもね……私は、誰よりも正義に真剣な君の言葉だから聞けたんだよ。」

 真っすぐに見据えながら歯が浮きそうになる言葉を素直に口にする彼女。その眼差しがどこか照れくさくてそっぽを向く。

「おやおや〜〜なに赤くなってるのかなぁ?」
「赤くなんぞなってないわ!お前の目は節穴か!?それともビー玉でも詰まってるんか!?」

「照れるな、照れるな。私の前では素直になりたまえ。」
「………」

 にまにまとした笑みでおちょくってくる此奴にブチリと脳内で何かが切れた。

「調子に、乗るな………!!!」
「あ!いだいいだい!!!……ぎぶぎぶ!」

 速攻でこの不届き者を捕獲すると蟀谷のあたりを拳骨で左右から押さえつけグリグリと締め上げる。
 なんか叫んで手を叩いてるが知らん。

「み、みぎゃ………あ!甲斐くん!甲斐くん!助けてーーーー!!」

 変な呻き声が上がり事切れそうだったあたりで偶然通りすがった白の77式強化装備に身を包んだ青年に助けを呼ぶ珍獣。

「ん?――――随分と仲良さそうだね。」

 振り返った彼は1秒ほどじっと俺達を見やると、そんな感想をブン投げてきやがる。

「お前、眼科行ったほうがいいぞ。」
「私は精神か脳外科のほうがいいと思う。甲斐君意外と視力いいし。」

「そうか。」

 拳骨に挟まりぷらーんと吊るされた珍獣の意見に思わず同意する。

「ほう、先ほど助けが聞こえたのは空耳かな?」
「あ!うそうそ!!謝るからおたすけーーーー!」

 ムッとした顔ですっ呆ける甲斐に珍獣があたふたと慌て始めた。

「まぁ、いいか。以後発言には気を付けるように……柾、彼女を離してやってくれないか。」
「お前がいうのなら仕方あるまい。」
「なんで甲斐君のいうことは素直に聞くの……。」

 甲斐の言葉に拳骨を外す、するとしくしくと打ちひしがれている。何やら不満なようだ。

「ほう、不満そうだな。お前に被虐趣向があるとは知らんかった。」
「ないよ!私変態さんじゃないから!か弱い乙女なんだよ!!!」

 か弱い乙女、そのフレーズが発せられた瞬間、場が氷結した。

「か弱い、乙女……?」
「………ぷっ」

 彼女の吐き出した言葉を思わず繰り返してしまう。それを聞いた甲斐がやられたら心底ムカつく顔で小さく噴き出した。

「ひ、ひどいっ!?」
「ふむ、ならば割れ物のシールを貼っておくか。」

「ちゃんと生ものだよ!!!ほらこんな
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