第四十三話 本郷少佐!名前から決まった探偵勝負!!その五
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「あの漫画だと死刑宣告なんですよね」
「言わせたら終わりっていう」
言わせるのは常にモヒカン系である。
「それで後は処刑」
「もう主人公のその時の好みに合わせた」
「神谷明さんの声でそれ」
「お約束の流れでしたね」
「そうだったな、では行こう」
「はい、じゃあ」
「いざ大阪」
鎌倉ではなくだ、二人は大阪に来た。そして悪田部の事務所でその彼に言われた。
「今回は推理だが」
「はい、聞いてます」
「探偵勝負ですよね」
「東寺において」
「そうらしいですね」
「実は東寺で殺人事件が起こった」
衝撃の事実であった。
「その犯人をどちらが先に発見するか」
「あっ、シリアスですね」
「殺人ですか」
「しかも東寺で」
「それはまた」
「殺されたのは京都の指定病力団現代組の構成員」
名前は適当である、事務所のそれも。
「伊藤照理だ」
「何か強引な名前ですね」
「ひょっとしてモデルテ○○伊藤ですか?」
「作者の大嫌いな」
「その人ですか?」
「気のせいだ」
悪田部はあえてだ、二人の今の問いには答えなかった。
「そう思うことだ」
「ですか、それじゃあ」
「あえて聞かないです」
「事務所の名前も気になりますけれど」
「ゲンダ○ですか?」
「気にしないことだ」
今度はこう返した悪田部だった。
「とにかく殺されたのはヤクザ者だ」
「何か何時殺されてもおかしくない世界の人なんですね」
「ヤクザの世界ってそうですからね」
「切った張ったは常」
「仁義なき世界ですから」
「そうだ、そしてその犯人だが」
何処かのタレントを思わせるその名前のヤクザ者を殺した犯人はというのだ。殺人事件には犯人が必ずいる、容疑者が。
「いる」
「ああ、容疑者が何人かですね」
「もう見つかってるんですね」
「そしてその容疑者が誰か」
「それを見極める勝負ですね」
「そういうことだ、名付けて東寺殺人事件だ」
小説やドラマでよくあるタイトルだ。
「君達の今回の勝負のタイトルだ」
「はい、じゃあ行ってきます」
「それであっさり解決してきますね」
「日帝衆にも勝ってきますよ」
「先に犯人を見付けて」
「犯人を見付けるにあたって手段は問わない」
悪田部は二人にこうも言った。
「ばれないとだ」
「拷問も自白剤もよし」
「買収もですね」
「何としても犯人を見付けろ」
「そういうことですね」
「その通りだ、しかし間違った犯人を示したならば」
その時はというと。
「君達の負けだ」
「つまりゲームオーバー」
「そういうことですね」
「その通りだ、連載終了だ」
まさにその時にそれが決定するのだ。
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