第六章
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「最近あちこちに動画サイト出来てるだろ」
「ユーチューブとかニコニコとかな」
「デイリーもひまわりもあるな」
「本当に何かとな」
「最近出来てるな」
「あの番組の偏向している場面を動画サイトにアップしていくんだよ」
こうしたこともするというのだ。
「そうしてな」
「あいつの問題点を動画でも指摘していくんだな」
「目でもか」
「目でも訴えてくのか」
「やっぱり観たらインパクトあるんだよ」
この効果にだ、気付いたからこそ言うのだった。
「テレビってその点凄いだろ」
「ああ、馬鹿はすぐにな」
「テレビの言うこと間に受けるしな」
「やっぱり目で受けるインパクト凄いからな」
「読むよりもな」
「目と耳で訴えてくるからな」
「だから俺達もやるんだよ」
彼等自身もというのだ。
「動画サイトに流していってな」
「あいつを糾弾するか」
「そうしていくか」
「目には目、か」
「そういうことか」
「じゃあ早速やろうな」
「俺達もな」
こうしてだった、各動画サイトにだった。
鳥越の問題となる報道が片っ端から挙げられていった。勿論それもスポンサーに送られた。まだテレビだけしか観ていない者はいたがだ。
「こいつの番組観ない方がいいな」
「スポンサーからも降りるか」
「嘘ばっかり言うしな」
「絶対に観ないでおこうな」
こうしてだった、視聴率も落ちてだった。
スポンサーも離れた、それで遂にだった。
「もう終わりだ」
「終わりですか」
「番組打ち切りが決まった」
上司は放送局の会議室においてだ、鳥越と二人で話していた。そしてそこでこう言ったのだ。
「残念だがな」
「やられましたね」
「ああ、ネットにな」
「あいつ等散々やってくれましたね」
ネット民への恨みごとを言う鳥越だった。
「俺達への攻撃を」
「番組だけじゃなくてな」
「はい、俺の事務所も攻撃受けてます」
「告訴しようにもだな」
「相手が多過ぎて」
鳥越もたまりかねた顔で言う。
「ですから」
「どうしようもないな」
「はい、相手があまりにも多くて」
それで。というのだ。
「どうにもなりません」
「番組に御前の事務所だけじゃなくてな」
「テレビ局もですね」
「新聞社の方もだ」
系列会社、もっと言えば兄弟と言ってもいい新聞社の方もというのだ。
「ネットで毎日叩かれている」
「記事が検証されて」
「番組と一緒にな」
「嘘が、ですね」
「ああ、それこそ全部暴かれている」
「それこそ一から十まで」
「一から一万といったところだな」
十どころではなく、というのだ。
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