第1章:平穏にさよなら
閑話2「幸せになる資格」
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...!)」
走ってる間にも今巻き込まれている出来事を分析する。
...思い当たるのは今挙げた二つだけなんだけどね。
「(学校は人が多いから思念も強い....幽霊は思念体みたいなものだから、思念が集まってジュエルシードが活性化した!?)」
我ながら良い推察だったと思う。...だからどうしたって感じだけど。
「っ....校門から逃げたら...!」
街の人も巻き込まれる。そう思って校門から逃げるのを思いとどまる。
「どうすれば...!」
着実に狭まってくる距離に、私は恐怖する。
「(...もしかして、私はここで死ねって事かな...?幸せになっちゃいけないから、皆を不幸にしてしまうから....。)」
マイナス方面の思考になって頭を振る。
...その行為が祟ったのか、小石に躓いて、こけてしまう。
「っ...!しまっ....!」
振り返れば、そこにはさっきの思念体。
「ぁ....あ.....!」
ゆっくりと、思念体の腕が振り上げられる。
私は恐怖で動けずに、その場に座り込んだままだった。
そして、その腕が振り下ろされそうになって....。
「グォッ!?」
「っ....え...?」
私と思念体の間に何かが現れ、その光で目が眩む。
思念体も光に怯んだみたいだけど、ちょっと挙動がおかしかったような...?
「...十字架....?」
光の中にあったのは、水色の宝玉が中心に埋め込まれた綺麗な白い小さな十字架だった。
〈Language Search....検索完了しました。〉
私も思念体も動けない中、その十字架から綺麗な声が聞こえてくる。
〈...ジュエルシード、適性者共に確認。...適性者をマスターと認識します。〉
「...え...?」
ジュエルシードは目の前の思念体だというのは分かる。
でも、適性者って...私?じゃあ、私がマスター?
〈ジュエルシードに異常確認。これより、封印処置を行います。...マスター。〉
「は、はいっ!」
何故か十字架を見て思念体が怯んでいるように見えるけど、それよりもいきなり声をかけられて変に思いっきり返事をしてしまう。
〈私の詠唱に続いてください。〉
「え...あ、うん。」
促されるままに、十字架の言葉を待つ。
〈祈りは天に。〉
「い、祈りは天に。」
〈夢は現に。」
「夢は現に。」
続けて詠唱をするうちに、頭に勝手に言葉が浮かんでそれを紡ぐようになる。
「想いを形に....我は天に祈りし巫女....|シュライン・メイ
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