暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第1章:平穏にさよなら
閑話2「幸せになる資格」
[6/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、そう言えば、ここは....。」

  記憶から、私が今いる場所を知る。
  聖奈司()(現在6歳)の自室のベットの上だったらしい。

「....リビングに行かなきゃ。」

  まだ、私は朝食を取っていない。だから、リビングに朝食を取りに行った。





「司、今日は起きるのが少し遅かったじゃない。ほら、早く食べなさい。」

「はーい。」

  前世のお母さんとは違う、今の私と同じ亜麻色の髪の、綺麗な容姿をしたお母さんがそう言って食べる事を催促してくる。
  ....前世でのお母さんとの優しさのギャップで、涙が出そうになるけど、何とかそれを堪える。

「(美味しい.....記憶では、いつもこういうのを食べてたんだけどなぁ...。)」

  どうも前世の記憶と今の記憶が混同して、複雑な気分になる。

  しばらくして朝食を食べ終わり、歯磨きを終えて、する事もなかったので、自室に戻る。

「(....なんだか安心.....してるのかな...?)」

  前世での両親との違いに、私は安堵していたのかもしれない。



   ―――あんたなんかに....幸せなる権利なんてないわよ....!



「っ......!」

  息が詰まる。心臓の鼓動が早くなり、苦しくなる。

「ぁ....ぅ.....!?」

  歯がガチガチと鳴るように震え、恐怖が溢れ、止まらなくなる。

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい....!」

  殺されるまでの一連を思い出し、さらに吐き気がするほど震えが止まらなくなる。

「(やっぱり自分は幸せになっちゃいけないんだ...!なのに、今の家族の暖かさに浸ろうだなんて...!そんな事、許されるはずがないんだ...!)」

  私に、幸せになる資格なんてない。....そう、私は思った。









「(.....リリカルなのはの世界....あまりしっかりとは覚えてないなぁ...。)」

  入学した学校...私立聖祥大附属小学校の入学式の最中、私はそんな事を考えていた。

  あの後、私は自分以外の幸せを願い、ただし自身は幸せになったらダメなのだと心に決め、そうやって生きてきた。
  その過程で、私はこの世界がリリカルなのはの世界だと知った。

「(小学校....私、馴染めるかな...?)」

  元々私は高校生(中退したけど)。それなのに小学生からやり直すのは難しいと思う。
  某探偵はそれをしてるんだけどね...。

「(適度に優しく、でも甘やかさない...そんな距離感で行こうかな?)」

  特定の誰かと仲良くって言うのは、さすがに精神年齢の差で難しいと思ったから、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ