第1章:平穏にさよなら
閑話2「幸せになる資格」
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、そう言えば、ここは....。」
記憶から、私が今いる場所を知る。
聖奈司(現在6歳)の自室のベットの上だったらしい。
「....リビングに行かなきゃ。」
まだ、私は朝食を取っていない。だから、リビングに朝食を取りに行った。
「司、今日は起きるのが少し遅かったじゃない。ほら、早く食べなさい。」
「はーい。」
前世のお母さんとは違う、今の私と同じ亜麻色の髪の、綺麗な容姿をしたお母さんがそう言って食べる事を催促してくる。
....前世でのお母さんとの優しさのギャップで、涙が出そうになるけど、何とかそれを堪える。
「(美味しい.....記憶では、いつもこういうのを食べてたんだけどなぁ...。)」
どうも前世の記憶と今の記憶が混同して、複雑な気分になる。
しばらくして朝食を食べ終わり、歯磨きを終えて、する事もなかったので、自室に戻る。
「(....なんだか安心.....してるのかな...?)」
前世での両親との違いに、私は安堵していたのかもしれない。
―――あんたなんかに....幸せなる権利なんてないわよ....!
「っ......!」
息が詰まる。心臓の鼓動が早くなり、苦しくなる。
「ぁ....ぅ.....!?」
歯がガチガチと鳴るように震え、恐怖が溢れ、止まらなくなる。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい....!」
殺されるまでの一連を思い出し、さらに吐き気がするほど震えが止まらなくなる。
「(やっぱり自分は幸せになっちゃいけないんだ...!なのに、今の家族の暖かさに浸ろうだなんて...!そんな事、許されるはずがないんだ...!)」
私に、幸せになる資格なんてない。....そう、私は思った。
「(.....リリカルなのはの世界....あまりしっかりとは覚えてないなぁ...。)」
入学した学校...私立聖祥大附属小学校の入学式の最中、私はそんな事を考えていた。
あの後、私は自分以外の幸せを願い、ただし自身は幸せになったらダメなのだと心に決め、そうやって生きてきた。
その過程で、私はこの世界がリリカルなのはの世界だと知った。
「(小学校....私、馴染めるかな...?)」
元々私は高校生(中退したけど)。それなのに小学生からやり直すのは難しいと思う。
某探偵はそれをしてるんだけどね...。
「(適度に優しく、でも甘やかさない...そんな距離感で行こうかな?)」
特定の誰かと仲良くって言うのは、さすがに精神年齢の差で難しいと思ったから、
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