第三章
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和也はまた微笑んでだ、登輝に言った。
「今度は女の子達が来たな」
「そうだな、猫に小鳥に栗鼠に」
「女の子達だ」
「いい感じだよな」
「ああ」
和也も頷いて答えた。
「本当にな」
「そうだな、のどかでな」
「寝ようと思っていたが」
「こうして見てるとな」
「見ていてもいいな」
「そうだな」
猫や女の子達をだ。
「小鳥や栗鼠のさえずりを聞きながらな」
「そうしていくか」
「それもいいな」
二人でこう話してだ、寝るのを止めて幹にもたれかかって休み続けていた。すると今度は若い男女のカップルが来てだった。
「ここいいかな」
「お弁当食べていい?」
「ええ、どうぞ」
「誰の場所でもないですから」
二人がカップルに答えた。
「それならです」
「遠慮なく」
「うん、じゃあね」
「失礼するわね」
カップルは女の子達にも断りを入れてだ、猫達の邪魔にならない場所に敷きものを敷いて座ってだった。
その上に座って弁当を出して食べはじめた、そして今度は。122
茶色の毛の柴犬をリードを繋いで連れている男の子が来てだった、尻尾を振ってへっへっへとしている犬に言った。
「ここがいいの?ジョン」
「ワン」
ジョンと呼ばれた犬はこう鳴いてだ。そして。
自分から木陰に入ってそれからすぐに横になって寝た、男の子も犬の傍に座って。
そうしてから横になって寝だした、その子達を見てまた言った二人だった。
「犬も来たな」
「男の子もな」
「のどかだけれどな」
「賑やかになった」
「どんどん来るな」
「人も生きものもな」
「こんなことになるなんてな」
それこそとだ、登輝は和也に言った。
「思わなかったけれど」
「悪いものじゃないな」
「ああ、じゃあ俺達はな」
「もう少しここにいるか」
「今日は暇だ」
登輝は微笑んで和也に言った。
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