暁 〜小説投稿サイト〜
ぼくだけの師匠
第1章〜ぼくらを繋ぐ副作用〜
14.VSラービット

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いくらトリオン体でも体の鈍りは抜けきれない。
移動中でさえ、違和感を感じるぐらい。
着地地点が予定と違うことや頭の働きが悪いこと。
最悪なのはイメージ力の低下か。
トリオン体には必要不可欠な要素だ。
如月は感覚が鈍っていながらも敵に気づいてシールドを張った。
寝ていた如月にはまるで情報がない。
隊を組んでいるわけでもないため、情報が不十分だ。
本来ならどこかの隊と合同に動くのだが、その隊である風間隊のオペレーターが三上になったなど知らない。
大きくないが強そうなトリオン兵。
初めて見る形だった。
解体して持ち帰りたいが、優先順位はそこではない。
動きからセンサーは耳で、それ以外は薄い部分を狙うしかないようだ。
一番はじめはセンサーの耳を斬る。
如月はメテオラを準備した。
万能手は基本、攻撃手+銃手だが如月は攻撃手+射手であった。
左手でメテオラを飛ばし、その中を走り爆発中に耳を斬る。
両耳を狙ったが片耳しか斬れず、斬れた耳は如月の左手にあった。
鈍っているとはいえ、避けられたことは想定外だった。
予想より動き回れるらしい。
飛んできた砲撃をグラスホッパーで避け前に出る。
上に逃げたラービットをまたグラスホッパーで追う。
追ってきた如月をラービットは、木虎を捕まえた時のように手を伸ばした。
如月はメテオラを広範囲に放ち、伸ばした手に弾速、命中率、射程を捨てた威力だけのアステロイドを放った。
そのアステロイドが当たると同時にラービットの目をスコーピオンで斬った。

「センサーを斬ったのが正解だったか」

両耳センサーがついたままなら、スコーピオンが来る前に目をガードされていた。
威力だけのアステロイドが当たることもなかった。
しかし、倒したラービットの下敷きになった如月はうんざりした顔をしている。
体が動かないため、ラービットを避け損ねたのだ。
ラービットを退かして立ち上がると、視覚に情報を貰おうと誰かに連絡を取る。
個人(ソロ)の如月に頼りになる相手がいればよいが。
そこでようやくオペレーターが宇佐美から三上に変わったことを知った。

「・・・・・・」

菊地原は素直ではないが、仲間思いなやつだと如月も認める。
宇佐美がやめてから菊地原はショックだったのではないだろうか。
如月はたまには玉狛へ宇佐美に愛に行こうと決めた。
そしてその足で如月は走り出した。
烏丸京介のガイスト起動まであと38秒の頃だった。
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