暁 〜小説投稿サイト〜
天才小学生と真選組の方々。
悲しみとかすかな希望
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えながら、俺は悟った。
恋奈は、記憶喪失なんだ、と。

「これが、日乃下怜愛(ひのしたれいあ)さんの診察記録ですね。」
そう言って、医師が見せてくれたのは脳のスキャン結果や血液検査の結果だった。
もちろん俺たちが見てもわからないので、みんなは医師の方に視線を戻す。
「日乃下さんは、少量で記憶を喪失させる薬を飲まされていて、自分の名前、身辺関係など全て忘れています。生活に影響するようなことは忘れてはいませんが、それ以外のことは、全て忘れています。」
「あのね、」コナンが説明をした。「このお姉さん、記憶喪失する前は僕たちと一緒に行動してて、名前も如月恋奈って名前だったんだけど。」
「そうなのかい?この女の子が病院に来て、しばらくしたらお父さんだって人が来て、名前を告げて、帰って行ったんだ。」
コナンと平次の目が鋭くなる。平次が聞いた。「そのお父さんだって言った人、名前言ってたか?俺たち知り合いかもしれへんさかい…」
医師は少し考えると、言った。「確か…日乃下黄河だったかな?」
みんなは顔を見合わせた。間違いない、犯人は高野黄河だ。
「その人の居場所わかりやす?」
「あー、その人、忙しくしてたみたいで、会社の仕事を切り上げてきたって言って、すぐ帰っちゃったからなあ…住所は聞いてないけど、またお見舞いに来ると思うから、会ってみたらどう?」
「何時頃来るんだ?」
「昨日は7時ごろ来ていました。あ、それと明日は仕事が早く終わりそうだから5時ごろ来るって言ってましたね。」
俺たちはその時間にまたこの病院に来ることにし、一旦この病院を出た。
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