7部分:第七章
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である。役は冷静に話すのだった。
「気が動転してな」
「そうなんですね」
「そういうことだ。それでだ」
「あんなことになったんですか」
「そうだ。しかしだ」
「しかし?」
「肥満と拒食症か」
役は考える顔でだ。本郷に話した。
「難しい話だな」
「そうですね。そのせいで起こった話ですしね」
「人間そうしたことも気にしてしまう」
「太っているのが嫌だってですね」
「自分以外の周りの人間が太っているなら余計にだ」
「それを気にして」
「ベネットちゃんの様になる」
他ならぬだ。彼女にだというのだ。
「悲しいことにな」
「よく平気で他人を太っているとか言う人間はいますけれどね」
「気をつけないとそれでもだ」
「ベネットちゃんみたいになりかねないんですね」
「本当に気をつけないとな。それで拒食症にでもなれば」
「ですね。人間の心が一番厄介ですから」
「そういうことだな」
そんな話をしてだった。二人はだ。
今はそのうどんを食べるのだった。二人はうどんを美味そうに食べている。今回の事件のことを考えながら。そうしてであった。
なかったことに 完
2011・4・28
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