大神一郎再び帝都へ
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「一体あの叉丹は何だったんだ?」
大神は、突然巴里であやめと再会し、巴里華撃団と帝国華撃団と共に、悪魔王サタンとの戦いを、夢なのか、現実なのか区別が付かないまま、時が過ぎていった。
太正15年11月
大神は休日にも拘らず、シャノワールの支配人室に呼ばれていた。
「一体何の用事だろう。支配人は?」
「支配人、大神です」
「ああ、お入り」
「はい、失礼します」
大神は、支配人室に入った。
「あ、迫水大使、来てたんですね」
「ああ、先ほど来たんだ」
「そうだったんですか」
「さて、ムッシュ大神、休日に呼び出したのは、巴里華撃団隊員に聞かれるのを防ぐ為さ」
「え、それはどういう意味ですか?支配人」
「ムッシュ大神に帝国華撃団への帰還命令が来ている」
「え、どういうことです?帝都には直哉君がいるはず、予想外のことが起きなければ対処が出来るはずです」
「ああ、そう思って、私のほうでも探りを入れてみたんだが、私も信じられないが、直哉司令の予測を超える事態が、帝都で起きたみたいなんだ」
「そんな事が・・・」
「そう言う事だから、ムッシュ大神帝都に戻るんだよ」
「しかし・・・自分は・・・」
「ムッシュ、よくお聞き、帝都にも巴里にも、大事な女がいるだろうけど、どちらかを見捨てるなんて、私は許さないよ」
「わかりました支配人」
「それと、ムッシュ巴里華撃団の副隊長を決めな」
「はい」
「大神君出発は、1週間後だ」
「了解です」
大神は支配人室を出た。
「よろしいんですか?グラン・マ大神君に直哉司令が、不在の事を」
「いいさ、ムッシュは、自分が呼ばれるのは、本当に危ない時と言う事を知ってるみたいだよ、それだけ、帝国華撃団を、いや真宮寺直哉を信頼してるみたいだからね」
「我々では引き止めるのは無理でしょうな」
「しかし私は不安だよ、今回の帰還命令から新たな戦いが始まり、その戦いすら序章に過ぎないかもしれないからね」
「と言う事は、巴里華撃団を帝都に送る必要があると思ってるんですか?」
「ああ、そうさ」
教会前・・・
大神は、エリカに会うため教会に来た。
「あ、大神さんどうしたんですか?」
「エリカ君、大事な話があるんだ」
「お話ですか?」
「ああ、エリカ君に、巴里華撃団の副隊長に任命したいんだ」
「えええーー私が副隊長ですか」
「ああ、そうだ、そして副隊長の君にだけ伝える」
「何をですか?大神さん」
「俺は1週間後、巴里を去る。帝都に戻る事になったんだ」
!!「嫌です、大神さん行かないで下さい」
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