第2話「なめらかなポリゴンは人の心もなめらかにする」
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師に尋ねる。
「一つだけ方法がある。だが危険な賭けになるぞ。たまにとっても、てめーらにとっても。……それでもやるか」
「当たり前アル。友達のためなら何だってするネ」
ゴーグル越しに厳しい眼で見据えてくる源外に、神楽が迷いなく返した。
「その言葉、たまのために命を賭けてもいいととっていいんだな」
さらにもう一度念を押す。
まるで彼らの覚悟を確かめるような、重々しい口調だった。
「好きに解釈しやがれ。いいから早く言えってん……」
回りくどい言い方に嫌気がさしてきた銀時は――ふと気配を感じて振り返る。
自分の真後ろで、源外の機械人形が巨大なハンマーを振り上げていた。
「え?何コレ。何やっ――」
“ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォン!!”
銀時に振り下ろされたハンマーの下から、血が激しく飛散する。
時間が凍る。
しかし肌に跳ねついた赤い液体が、即座に双葉の声を揺るがす。
「兄者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
双葉の絶叫が轟き、新八と神楽の悲鳴も『からくり堂』を駆け巡る。
ハンマーの下に広がるのは深紅の液体。
さっきまでそこにいたのは銀時。
確かに命をかけるとは言ったが……。
双葉は怒りのまま源外に飛びついた。
「貴様ァァァ!兄者に何を!」
「待って下さい双葉さん!!」
呼び止められて、双葉は後ろを向いた。
新八と神楽がハンマーでくぼんだ地面を見つめいた。双葉も近寄って同じように注目した。
そこには頭にタンコブができた、小さな小さな銀時が倒れていた。
「イテテ……おわぁ!オメーらなんでデカくなってんだ!?」
起き上がるなり、銀時は目の前の巨大な新八達に驚いた。
「それはこっちのセリフですよ。なんで銀さんちっちゃくなってんですか!?」
「はぁ?どういうこ……っておい双葉!何やってんだコノヤロー!」
妖精みたいに小さくなった銀時を、そこら辺にあった枝でチョンチョン突っつく双葉。
相変わらず無表情であるが気のせいか、その頬はどこか赤く嬉しそう。
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一方で訳が分からない新八と神楽は、銀時を小さくした張本人に振り返る。
「げ、源外さんなんですかコレェェェ。なんで銀さんこんなちっちゃっく……」
「『打ち出の大槌Z 503型』。打ちつけた対象物に超電磁波を送り、何やかんやで細胞を縮小し対象物を小さくする俺作超科学兵器だ」
自慢げに説明する源外の隣で、また『打ち出の大槌Z』をゆっくりと振り上げる機械人形。
迫りくる危機にギョッと冷汗を垂らす新八と神楽。
ちなみに双葉は銀時をイジくるのに夢中で気づいていない。
「違いますよね。まさかソレ僕らにも…」
「やめろォォ!これ以上罪を重ねる
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