ビギンズナイト
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ていたが……次元世界は私の想像以上に混沌としている。シャロンが苦手に思うのも無理はないな)」
おてんこが内心そう思う一方で、ジャンゴは彼らの死角を上手く使って入り口近くの柱の陰にたどり着く。外までもう少しという所で途端に肌を刺すような殺気を感じ、瓦礫を盾にして身体を小さく伏せる。
直後……まるでケンタウロスのような姿となったイモータルが炎を全身に纏いながら凄まじい勢いで謎の部隊に突進、次々と蹴散らしていった。瞬く間になぎ倒された彼らの遺体が瓦礫や壁などの至る所にぶつかっては転がる中、元の位置に戻ったイモータルが徐に視線を巡らし、とうとうジャンゴ達を見つけてしまう。
「なんだ、そこにいたのか……」
目標を認識したイモータルが獰猛な笑みを浮かべる。見つかってしまった事で足止めを図るべく太陽銃を構えるジャンゴだが、彼はなのはを守る必要もあり、敵は炎のイモータルの他に無数のアンデッドもいるため、この状況は多勢に無勢だという事は理解していた。
しかし状況はまたしても変わる。たった今倒された魔導師達の援軍らしき部隊が入り口からやってきて防衛陣を展開、更に装甲車まで出撃させていた。一瞬の緊張の後、彼らはアンデッド群に魔力弾や砲撃の嵐を放ち、装甲車は炎のイモータルを押しつぶそうと強引に突進する。
「今の内だ、早く外へ!」
おてんこに催促された事で、ジャンゴは彼らの意識がアンデッドの方に向いている間に外へダッシュ、屋外への脱出に無事成功した。深夜という事もあって外は暗闇だが、それでもジャンゴとなのはには開放的な気分を感じさせてくれていた。だが……、
「このような玩具ごときで私を倒そうとは……なめられたものだな!!」
瞬間、装甲車の向こうから大爆発が発生。周囲にいた魔導師とアンデッドごと、装甲車を木端微塵に破壊してしまう。その際に発生した衝撃波でジャンゴ達の身体も吹き飛ばされる。反射的にジャンゴはなのはの身体を抱えて自分の身を下にしてかばい、アスファルトの地面に打ち付けられる。だが、あまりの勢いゆえに荒い地面を滑って皮膚が抉れ、二人はかなり大きなダメージを負ってしまう。
「ジャンゴ! なのは! 大丈夫か!?」
「う! い、痛い……!」
「今のでライフが一気に削られた……! ……ぐっ! アバラ、やっちゃったかもしれない……」
「すぐに回復しろ! リタからもらった大地の実を使うんだ!」
痛む体を動かしてジャンゴはバッグから大地の実を2個取り出し、なのはにも一つ与えて食べる。すると体の表面の傷が徐々に塞がっていき、体力も力が湧きあがるように回復していった。おかげで傷の痛みは無くなってある程度動けるようにはなったが、しかし骨折までは治す事が出来なかったようだ。……食べ物を食べただけで傷が塞がる時点で、そもそ
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