ビギンズナイト
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ジャンゴとおてんこはすぐに察した、こいつはイモータル……ヴァンパイアだと。
「さて……眠り姫の様子はどうだろうな。予定通りなら既に……ヌハハハハ……!」
炎のイモータルはジャンゴ達が隠れている事に気付かず、高笑いを上げながらそのまま去って行った。際どい所でやり過ごせた事で、彼らは少し胸を撫で下ろした。
「何とか見つからずに済んだな」
「でもエレベーターが……」
「階段を使おう。こっちにあったはず」
炎が至る所で燻る廊下を、ジャンゴは再び歩き出す。だが来た道を戻る途中、炎でうまく見えなかったホットグール、通称モエボクに見つかってしまう。咄嗟にフロスト属性のレンズを付けた太陽銃ファイターで撃退するものの、他のアンデッド達が異常を察知して一斉に彼らがいる場所目がけて押し寄せてきた。
なのはを抱えている今、他の敵と遭遇するのはマズイと判断したジャンゴは急いで中央が吹き抜けとなっている階段部屋まで行き、扉を閉めて傍の掃除ロッカーを倒す事で敵が入ってこれないようにした。
「ふぅ、少しだけ焦った。これなら時間は稼げるかな」
「あの……ジャンゴさん。この階段なんだけど、上に行く道しかないよ?」
「え、上しかない? 困ったな、それじゃあ外に……」
「いや、出られそうだぞ。そこにある表示を見てみろ、『B2F』と書いてあるだろう? つまり私達がいるここは地下2階だったんだ」
「地下!?」
「だから天窓も無かったんだ……でも地下って聞くと、なんかなぁ……」
「流石に今回は入り口を封印されているような事は無いだろう。そもそもここは人間が頻繁に出入りしていた施設だしな」
「? ジャンゴさん、地下に嫌な記憶とかあるの?」
「まあ、色々ね。にしても……地下にある謎の病院に大量のアンデッド、どこかのホラー映画みたいなシチュエーションだ」
「実際に巻き込まれてる身としては、あまり笑えない冗談だね」
そんな話をして気を紛らわせた後、外に出るために彼らは階段を上っていく。運良く階段部屋にはアンデッドがいなかったため、問題なく一階にたどり着けた。だが……そこでは別の勢力が無数のアンデッドと戦っていた。傍から見るとあまりダメージは与えられていないようだが、足止めぐらいなら出来ているらしい。
「管理局……? でも何か違う気がする……」
近くにあったソファの影に隠れて、ジャンゴはそーっと様子を伺う。謎の勢力がアンデッドに対して見た事も無い力を使っているのと、なのはの疑問から彼らが人間でも敵か味方かわからなかったからだ。
「あれは……あの力は何だ?」
「魔法だよ、おてんこさま。次元世界で魔導師という人が使う、特別な能力……」
「なるほど、あれがシャロンの言っていた次元世界の魔
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