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リリなのinボクらの太陽サーガ
ビギンズナイト
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エナジーの炎とイモータルが放つ炎が周囲に灼熱の衝撃波を放ちながらしのぎを削る。

「ふんがぁああああああ!!!!!」

「ぐぬぉおおおおおおお!!!!!」

「ヌッハッハッハッ! たかが小娘のくせに味な真似をするじゃないか! どうだ、我が炎の力は!?」

「あっついに決まってるっての! だけど……まだ耐えられなくはないさ!!」

「ほざけ! このまま消し炭にしてくれるわ!!」

「悪いけど、まだ火葬される訳にはいかないんでね!!」

ニヤリと口の端を吊り上げた女性は徐にハンドルから手を離し、狙撃銃を展開。イモータルの顔面……眼を狙い撃つ。流石に眼はマズいと判断したイモータルは咄嗟に横に倒れる事で緊急回避……しかし完全にかわしきれず、左頬にかすり傷が刻み付けられる。

「ぬぅおおおおお!!!???」

この一瞬の攻防でイモータルが転倒し、十分な時間稼ぎになると判断した女性はそのままバイクを回頭させて先に行かせたジャンゴを追う。

「流石姉御、敵対する相手にはマジ容赦ねぇ」

「手加減する理由が無いし、別に良いじゃん」

「でもハンドルを手放した時は正直、怖くて漏れそうだったの……」

その言葉に「魔力で遠隔操作できるし、余程の事が無い限り手放し運転はしない」と笑って答える女性に、「余程の事があったらするんだね」と呆れるなのは。一方で女性に出し抜かれたイモータルはゆっくりと立ち上がり、左頬の傷を撫でると何故か肩を震わせて笑い出した。

「まさかこの私が人間ごときに出し抜かれるとは……ククク……あの女、面白い! 実に面白いじゃないか!! ヌッハッハッハッ!!! ハッハハ………あ〜初めてだぞ、“辺境伯ライマー”ともあろうものが初めて人間の小娘にこのような感情を抱くとはな。いいだろう、今回は見逃してやる。だが次に会った時は、覚えておくのだな……!」

何かに目覚めた炎のイモータルの高笑いが、暗闇の空に大きく響き渡るのであった……。


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