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RSリベリオン・セイヴァ―
最終話「天女の雫」※修正
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用気持ちは、そんな千冬の隠れた優しさに実感するのだが、俺はそんなことよりも気になることがあった。
「織斑先生!」
俺は問う。
「何だ? 鎖火……」
「……今更ではありますが、何故今回の作戦を我々生徒、それも民間人が受け持つことになったのですか?」
「それ以上、上層部の命令に口をだすな?」
と、彼女はやや怖い顔をして不愛想に答えた。しかし、俺はどうも引き下がることはできない。
――こんなことを、俺たちがやらされなかったら、弥生も……
この任務に巻き込まれなかったら、弥生も潜在能力が覚醒することなどなかったはずだ。
「しかし! A級特命任務を、自分のような成人男性ならともかく、弥生や一夏、他の専用機持ちといった未成年の子供たちにさせて、彼らを危険な目に会わせたのに……それでも上層部やIS委員会の理不尽さに違和感を持たないんですか?」
「よせ……狼?」
太智が俺を止める。
「貴様……そんなに裁判にかけられたいのか?」
千冬の表情が徐々に険しくなる。周囲はこれ以上荒波を立てないでくれと祈るばかりだが、俺はどうしても今回の件には納得がいかなかったのだ。
「……そうです、織斑先生? どうしてですか?」
すると、一夏も俺と同様に言い出てきた。
「……?」
弟までもしゃしゃり出てくるとは、千冬は厄介な顔をする。
「み、皆さん? とりあえず、無事に終わったから良かったじゃないですか?」
と、真耶が場を沈めようとするが、俺はそんな彼女の一言に堪忍袋の緒が切れる。
「無事だと……? ふざけんなっ!! 良くそんな事が言えるな!?」
「ご、ごめんなしゃい……!」
俺の激怒に、真耶は泣きそうになる。
「ほう? 教員に怒鳴るとは、良い度胸だ鎖火……」
千冬は、ゆっくりと歩みでて、俺の胸ぐらを掴んだ。
「そんなに裁きを受けたいのなら、私が直接この場で判決を下してやってもいいんだぞ?」
「裁きを受けるのはどっちだ?」
「貴様……!」
彼女は、俺の胸ぐらを掴む手を強めた。
「鎖火……貴様には夏休み期間の『謹慎処分』を命ずる。外出しようものなら退学と思え!」
「おい……教え子相手に大人げねぇだろ?」
そんな俺たちの元へ一人の男が割って出てきた。蒼真である。
「そ、蒼真……!?」
千冬は顔を赤くすると、咄嗟に俺の胸ぐらから手を話した。
「あ、あの……関係者は立ち入り……」
真耶が注意し様とするが、蒼真はお構いなしだ。
「嬢ちゃんはとっととグループへお戻り?」
と、軽々と言い返した。
「わ、わたしは……!」
顔を赤くする真耶だが、そんな彼女の存在など周囲には気付いていない。
「俺は、こいつら男子生徒共の責任者だ。こいつらの処分は俺が決める。勝手にテメェが決めることは許さん!」
そういうと、彼は二人の教員に証明書を見せた
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