最終話「天女の雫」※修正
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らも、俺は戦うために走り続ける。大切な人のために!
*
ある無人島に設けられて施設内。
「世界の影から牙を忍ばせる……『亡国機業』とは、よく言ったものだ?」
一人の青年がそう笑んでいた。素顔は薄暗く良く見えない。
「ゼット……」
そう彼の背後から一人の少女が歩み寄ってきた。その様子はまるで織斑千冬と瓜二つ。
「エム……?」
青年もまた振り返る。
「ゼット……お前は二人目の私だ。ターゲット達と酷似している」
「ほう……?」
青年が振り返り宥めると、少女はそんな彼へナイフを向けた。
「その刃物でどうする? まさか、この僕を殺すっていうのかい?」
「……!」
青年の予想通り、彼女は青年へ襲い掛かるが。その勝敗は一瞬でついた。
青年の足元に彼女のナイフが落ちる。そして彼は少女の顔面を片手で鷲掴んで持ち上げていた。
「調子に乗ってもらっては困るな? 僕も、お前のような欠品には心底呆れていたのだよ?」
「き、貴様ぁ……!?」
「ふん……」
すると、青年は少女を床へ叩き付けると、そのまま馬乗りになって抑え込み、彼女のナイフを拾い上げると、容赦なく彼女の肩へそれを突き刺した。
「ぐぅぁ……!」
「クックック……痛いか? そうか、そうか……」
彼女の肩に刺したナイフをグリグリと抉るように押しこくる。少女は何とも言えない声を上げた。
「これが痛みだ……どうだ? 殺す側から殺される側になる恐怖感は?」
「……してやる……殺してやるぅ! ゼットォ!!」
「まだ、そんな威勢が残っていたのか?」
「必ず……必ずお前をこの手で殺してやるぅ!」
「ああ、いいぞぉ……その憎しみ! 僕への殺意が更なる憎悪となってこの胸の底を爽快に駆け巡る!! さぁ、恨め? そしてもっと、その痛みに苦しめぇ! ハハハハハァー!!」
彼女の体が次々とナイフで突き刺されていく。その痛みと恐怖感に少女こと、エムは地獄のような苦しみを味わう。
「ゼット? エムを玩具にするのは、そこまでにしておきなさい?」
二人の元へ金髪の美女が歩み寄ってきた……
「スコール……この豚は僕のメス人形だ。何をしようと僕の勝手だ!」
「そうはいかないわ? 次期首領となるあなたが、こんなお人形遊びをしていたら恥ずかしい黒歴史になるわよ?」
そんなことを言われ、ゼットはやや抵抗があるものの、しばらくすると渋々と彼女に従った。
「チッ……わかったよ?」
「それじゃあ、ほどほどにしておきなさいね?」
と、スコールという美女はこの場を後にした。
しかし、青年こと、ゼットにしてみれば単に邪魔者が消えたというだけ、彼は引き続きナイフを握ると、エムの纏う衣類をバラバラに切り裂いた。
「……!?」
エムの、やや幼さが残る裸体が露となる。
「何をする気だ……!?」
エムがさら
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