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RSリベリオン・セイヴァ―
最終話「天女の雫」※修正
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無は束を睨み付けるが、蒼真に「よせ……」と、止められてここはグッと耐えた。
「蒼真……」
千冬は、蒼真を見つめた。
「千冬……」
そして、蒼真も彼女を見つめると、彼女に対してある一言を浴びせた。
「……ここらで、終わりにしよう?」
「……?」
「千冬、俺はここいらでお前との縁を切る。もう、お前は俺の恋人でもなければ友人ですらない。お前も俺に変わる別の男を探すんだな?」
それだけいうと、彼は彼女らへ背を向けると、神無と共に行ってしまった。
「そ、蒼真……!?」
わかっていたと知っていても、千冬は蒼真本人から出た言葉で衝撃を受け、出す言葉を失った。
「待ってくれ……待ってくれ! 蒼真……私が、私が何をしたって言うんだ!?」
「……俺の親父を殺したのはテメェらだろ?」
「……?」
蒼真は振り返って千冬を睨んだ。しかし、彼女からして心当たりはない。彼の父親の戦闘機を撃ち落としたのは事実だがコックピットは狙ってはいない。
「真実は、束へ聞きな?」
「束に……?」
「ちーちゃん、惑わされちゃダメだよ? あの神無って女がワカメを誑かしてんだよ?」
「……!」
千冬は蒼真の隣にいる神無へ睨み付けた。
「貴様ぁ……!」
「……?」
神無も、千冬から伝わる殺気に気付いた。
「彼女に手を出すなら……容赦しないぞ?」
しかし、その倍とも言える蒼真の計り知れない憎悪に満ちた目が千冬を威嚇した。
「そんじゃあな?」
蒼真は、二人を背に神無と共に消えていった。

時を同じくして、俺は弥生に呼びされて夜の岩場へ来た。
「こんなところまで来ないと、二人きりになれないね?」
弥生が俺へ振り返る。
「そうだな?」
「ねぇ、一つ聞いてもいいかな? 狼君」
弥生は、腰を曲げて俺を宥める。
「何だ?」
「ふふ、何だと思う?」
「教えてくれよ?」
笑いながら俺は問う。
「何でしょう! 当ててみて?」
「クイズ形式か……何だろ?」
「ヒントは、私の名前?」
「弥生の?」
「あ、もう答え言っちゃってるよ?」
「え? もう?」
「私のこと……ようやく『弥生』って、呼んでくれたんだね?」
「あ……」
俺はとっさに顔を赤くした。
「そんな、狼君にはご褒美上げる!」
「え?」
「恥ずかしいけど……見て?」
すると、彼女は帯に手を添えてシュルシュルと巫女装束を脱ぎ始めた!
「あ、ちょっと!?」
しかし、彼女が装束の裏に来ていたのは……あの時の赤いストライプのビキニだった。
「あのとき、あまりこの格好でいることができなかったら……でも、今回だけは狼君にだけ見せてあげる……」
「や、弥生……」
「もっと、近くで見て?」
「……」
俺は、彼女に吸い寄せられるかのように歩み寄り、そして俺の両手は彼女の両肩に添えた
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