第二十一話「覚醒」
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音へ突っ込んでいく
……夕暮れ上空を、音速を超えるスピードで駆け巡る五人の影がうつった。RSの装着者達である。
そんな彼らと対峙している銀の福音は、上空でそのまま立ち止まると、背後の彼らへ振り向き、体を回転させながら雨のような弾幕を撃ち撒ける。
しかし、その攻撃は遠方から放たれた二発のビーム攻撃によって弾幕は途端に止む。
「私たちを忘れては困りますわよ!?」
「誇り高きドイツ軍人を舐めるな!」
遠方からはセシリアとラウラが見えた。
「太智! 奴がそっちへ行ったぞ!?」
俺が叫ぶ。
「清二、援護を頼む!」
目標を追う太智は、弾幕を槍状のRS楼幻で弾きながら突っ込む。
「一夏、奴の放つ弾幕に注意しろ!?」
巨大な斧ことRS雷豪を両手に持つ清二は、共に宙を舞う一夏の楯となって雷豪が弾幕をはじいた。
「りょ、了解!」
「皆さん! 敵の攻撃には十分注意してください!?」
しかし、そんな彼らの中には、あの弥生も加わっている。巫女装束を纏い空を舞う彼女は味方の防御と体力回復のための役割として同行していたのだ。
「一夏!」
「箒……?」
紅いIS赤椿に乗る箒は、両手にブレードを握る。
「皆さん! 敵から熱源……来ます!!」
弥生の声と共に、福音は再び雨のように弾幕を周囲へぶちまける。
「……!」
俺たちは、奴の脅威的な弾幕に気付くのが遅かった!
「皆!!」
しかし、そこへ清二が飛び出して雷豪を楯に俺たちへ襲い掛かる激しい攻撃をどうにか防いでくれた。
「ぐぅ……!」
しかし、防御力の高い雷豪とはいえ、ダメージは半端なものではない。清二はダメージに苦しむ。
「清二! 大丈夫か!?」
「ああ……それよりも皆は!?」
「ああ、助かったぜ清二!」
俺たちが福音との距離がギリギリのため、セシリアとラウラも、下手に引き金が引けないのだ。
そして、福音は敵の数が多すぎるのか、すぐさまその場から飛び去ってしまう。エネルギーを切らしたのだろうか? これでしばらくあの攻撃ができなかったこちらとて好都合だ。
しかし、予期せぬアクシデントが起こった。
『鎖火さん!? 天弓侍さん!? 陸側から一機の打鉄の機影がそちらに向かって飛行しています!!』
無線からセシリアの声が響いた。
『くぅ……こんなときに一体誰だ!?』
ラウラも叫ぶ。
『も、もしかして! 教員にバレたんじゃ……』
シャルロットは、やや不安になった。
「……!?」
俺はすぐさまホログラムレーダーを表示させた。確かに、こちらに向かって一機の打鉄らしき機影が接近してくる。それも、福音到達よりも早く……
『全く! 誰が乗ってるのよ!?』
苛立った凰が問う。
「いったい、誰が……!?」
俺が背後から迫る打鉄を見た。その操縦者は……
「舞香……!?」
「ど、ど
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