暁 〜小説投稿サイト〜
RSリベリオン・セイヴァ―
第二十一話「覚醒」
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いた。
「一夏……」
落ち込む彼女は、一人にしてくれと言わんばかりの状況であった。どうしても、一夏が重傷を負ったことに責任感を感じている。
――私は……
しかし、そんな彼女の背後からある男性の声が彼女を呼びかけた。
「よぅ! 珍しくシラケたツラしてんじゃねぇか?」
太智である。彼だけではない。太智の周辺には清二や狼、そしてその他の代表候補生らが集まっていた。
「お前たち……」
「篠ノ之! 今から、福音にリベンジすっぞ? 早くこっちに入れ?」
と、太智は自分たちの方へ親指を向けて箒を誘い出す。
「……遠慮する。私は、いい……」
「はぁ? 何言ってんだよ! お前が居ねぇと意味がねぇじゃん!?」
「私には……そのような資格などない。だから、お前たちだけでやってくれ……」
「……!」
すると、痺れを切らした太智は箒の元へ大股になって歩き出す。
「や、やめなよ! 太智!?」
しかし、温厚な清二は太智を止めに入る。
「止めるな……こういう奴にはビシッと言っておかないとな?」
すると、太智は途端に箒の胸ぐらを掴んだ。
「!?」
男性が、女性に対してこんなことしてくるなど彼女としては見当もつかず、そして太智の平手が彼女の頬を鳴らした。
「一夏がやられて悔しくねぇのかよ!? 一夏が、ああなったのは半分テメ―の責任でもあんだぞ!?」
「……!?」
箒は太智へ目を丸くする。
「……黙れ! そのような事は、わかっている……私に責任があるということは、誰よりも本人である自分が一番知っている! わかったような口をきくな!?」
怒鳴り返す箒だが、そんな彼女は太智は鼻で笑った。
「フン……だったら、どうして何もしようとしない? 一夏は俺たちに取って大切なダチであって仲間だ。俺たちは、一夏の仇とるために……そして、何よりもこの作戦の失敗によって奪われた、自分たちの誇りを取り戻すために、もう一度戦いに行くんだ。それなのに、俺たちよりも一番悔しい思いをしているオメェがこれに参戦しなくてどうすんだよ!?」
「っ……!?」
箒は、改めへ俺たちを見る。
そして、そんな俺たちの元へまた一人、あの相棒が帰ってきた!
「お前ら……仇討ちなんて、悲しいこと言うなよ?」
なんと、織斑一夏が、こちらへ駆けだしてくる。
「い、一夏!? お前……何ともないのか!?」
太智は震えた声で問う。
「ああ! あんな奴にやられるほどヤワじゃないッスよ?」
ケロッと一夏は片腕を軽く振り回した。おそらく、RSによる装着者への早期治療システムが高速で働いたのだろう。RSは主である装着者へのダメージを治療するための自動修復機能を搭載している。よって、防御力に優れている白夜には治療能力にも優れていたのだろう?
「箒?」
一夏は、箒の元へ歩み寄ると、彼女に優しく微笑
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ