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RSリベリオン・セイヴァ―
第二十一話「覚醒」
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白夜が防御力に手向けたRSだったおかげで、一夏はどうにか一命をとりとめることができた。
しかし、意識は不明のまま布団に寝かされている。

「本作戦は……引き続き継続させるようにですか?」
真耶は、不安げに千冬へ訪ねた。
「ああ、上層部や委員会からはそうするようにとな? それに、まだ目標はこの近辺に滞在しているとの情報だ……」
だが、そんなことよりも千冬は、自分の決断によって弟が重傷を負ったことに責任を抱き、歯を噛みしめて悔しさに耐え続けた。
それから他の代表候補生らの入出も拒み、千冬は早々に新たな対策を練りなおすことを余儀なくされれる。

そのころ、自分の不注意で一夏に重傷を負わせてしまったことに責任を感じた箒は、一夏が眠る部屋でずっと彼を見守り続けていた。
「一夏……」
何故、あのような行動に出たのか、箒には理解できずにいた。
「どうして……犯罪者などを庇うのだ? あの者たちは……どうして?」
そう眠る一夏へ彼女は問い続ける。
「あんな輩でも守る……それが、お前の強さなのか?」
「わからぬ……解せぬ! 何故、お前があのような行動に!?」
強さだけを一心に求め続ける彼女にとって、一夏の取った行動は本当に理解のできないことであった。
「篠ノ之さん?」
箒の様子を心配して真耶が彼女の様子を見に窺った。しかし、真耶の声に箒は振り向かないまま、ただ一夏を見つめている。
「次に作戦に備えて、休んだ方がいいです」
「私は……いいです」
「それはいけません。休める時に休んだ方がいいですよ?」
しかし、今の箒には何を言っても聞いてくれそうになかった。仕方なく、真耶は出直して、再び司令室へ戻った。
その後、箒は一夏を見つめるたびに、ここには居られなくなり、そのまま部屋を飛び出して海岸へ逃げるように走った。

別の宿部屋にて

俺たちは、白夜に内蔵されているマイクロビデオレコーダーから先の戦闘での情報取り出し、何か福音の攻略につながるものはないかと探っていた。
「戦闘時間が短いな? 箒を庇った身代わりになったといっちゃあ仕方がないが……」
太智は大きくため息をついた。
「ただわかるのは、このISの巨大な両翼から雨のような大量のレーザー弾幕を放つことぐらいしか……だね?」
清二は頬杖をつく。
「今のところ、短時間で超音速度による飛行を可能にし、尚且つ強度なステルス―レーダーを搭載して相手のレーダーから身を潜めるという厄介な相手です」
ホログラムファイルを開いて弥生が説明する。
「さらに、相手は単機での近接攻撃を軽々と交わすトリッキーな奴だ。油断も隙もならない……」
俺はそう言い加えた。
「俺達三人で一気に袋叩……ってのはどう?」
太智が何気なく案を出すが、そんな単純な攻撃では効果は無い。
「逆に同士討ち
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