暁 〜小説投稿サイト〜
Charlotte 奈緒あふたーっス!
卒業式
02 策士
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いうのもまた事実。いいだろう。君がまだ人である今のうちに話してやろう』

その声は一つ間を置くと、非常に愉快そうに語り始めた。

『私が彼等に出会ったのは五年ほど前だった。彼等は私をまず、科学者側のチームとして迎え入れてくれた』

まず、僕を捕らえた奴等は科学者だったという情報を抜き取る。

声続けて曰く

『しかし、研究が進み、我々大人たちが能力を発祥させるアンプルが完成した。私は自らその人体実験第一号に買って出たのだ』

次に、奴の能力は科学者による技術の進歩だということが分かった。

ここで疑問が一つ浮上したのでソイツを投げかける。

「その技術開発はどこから得たものだ」

相も変わらず淡々と声は語る。

『シャーロット彗星の破片。あの破片から得た情報を、我々は進化させることに成功した。どうだ、凄いだろう?これこそ我々が産み出した全能!ふははははははは』

再びその声はけたたましく笑う。

対して僕は…

「はは、ははははは!!!!」

『?何が可笑しい。ついに気でも狂ったか』

声は己の愚かさに気付かない。

僕に全ての情報を与えるというその愚鈍さに。

堪えていた熱いもの。

それは可笑しさだ。

「演技」の能力で気分悪そうにしていたが、そんなものは嘘八百。

実際は「正常」の能力で全てを日常と変わらぬ状態に保っていたのだ。

「ほんと、アンタ相当にバカだなぁ…ははははは!!!」

『私がバカだと?この天才科学者の私をバカだと呼ぶ貴様は何様のつもりだ!!』

荒々しく叫ぶ声に対して僕は至って冷静に答えてやる。

「アンタは全て話してくれた。ま、催眠能力で無理矢理吐かすこともできたけど、面倒なことしなくてよくなったから助かったよ。あー、それと僕はもうこの世界に用はないから潰すね」

『貴様ァ!!よくもこの私に恥をかかせてくれたな!だが、この世界は私だけの世界。私以外には解くことは出来ない。ザマァみろ!』

「はっ。君から貴様に呼び方が変わるなんて、よほど焦ってるんだろうなぁ、三下ァ。聞いて呆れるとはこのことだな。僕が何も対策していないとでも思っていたのか?」

『どど、どういうことだ』

舌が上手く回っていないその声は、おもちゃを無くして泣き出してしまいそうな幼児のように、最早威厳の欠片も存在してはいなかった。

「やれやれ。やっぱりバカには説明が必要らしい。いいさ、教えてやる。僕に何をしても無駄だってことをさぁ」

その言葉と同時に世界はひび割れて崩壊する。

『なっ、何が起こっているというのだ!?この世界では崩壊の能力は内側から使えないんだぞ!!ま、まさか…』

「ははははは。ああ、そうさ。僕が神!全知全能の唯一の存在!
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ