第二百九十九話
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第二百九十九話 妹も
梨花が先生の教えを受けてそのうえであらためて魔法の勉強、即ち練習をしている時にだ。それを見に来た妹の利奈が言って来た。
「ここ数日ね」
「どうしたの?」
「お姉ちゃんいい調子じゃない?」
こう姉に言って来たのだ。
「魔法がね」
「そうかしら」
「うん、私が見たところだけれど」
「そうなの」
「魔法を使ってる時いい顔してるよ」
梨花のその顔を見ての言葉だ。
「それで魔法の勢いもね」
「いいの」
「ちょっと前はね」
「どんな感じだったの?」
「魔法を使う時ね」
それこそというのだ。
「苦しいというか悩んでる感じだったから」
「そうだったの」
「これでいいのかっていうね」
「そうした顔になってたのね」
「ちょっと前まではね」
利奈は魔法を止めて自分に向かい合った姉に話す。
「そんなのだったから」
「それで今はいい顔なのね」
「うん、何かあったの?」
「先生に教えてもらったの」
今田先生のことを思い出しつつだ、梨花は妹に答えた。
「その通りにしてみてるの」
「それでなのね」
「いい感じになってるのなら」
それならと言う梨花だった。
「このままいくわね」
「それがいいと思うわ」
利奈は姉に笑顔で答えた。
「先生に何を言われたか知らないけれど」
「いいこと教えてもらったわ」
「いいことなのね」
「今の私に遭った魔法を使うこと」
「それをなのね」
「教えてもらったの」
「それじゃあ」
「このままやっていくわね」
こう言ってだ、実際に。
梨花はまた魔法を使った、すると実際に彼女自身も納得がいく感じで使えてだ、微笑んで妹に言った。
「こうしてね」
「それじゃあね」
「そうして魔法の腕を高めていって」
そして、と言うのだった。
「レベルアップしてからもっといい魔法を使うわ」
「そうしていくのね」
利奈は姉の言葉に微笑んで応えた、そうして今も魔法を使うのだった。
第二百九十九話 完
2015・12・20
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