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この異世界に統一神話を ─神話マニアが異世界に飛んだ結果─
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心当たりは、ある。コズミック・ホラーTRPGのプレイヤーたちの事を、ゲーム内では『探索者』と呼ぶ。それと関係はあるのだろうか。
それとなくとある予感を感じ、少しドキドキしながらその先を待つ。
「……遺跡とか、文献とかを調べて、神話を研究する職業」
「神話があるのかッ!!」
「きゃっ」
「あ……わ、悪い」
思わずシェラに掴みかかってしまった。
そうかそうか、異世界にも神話があるのか。しかもかなり大々的に研究されているらしい。
それは良いことを聞いた。俺の知らない神話があるのだろう。地球のそれとは似ているのだろうか。似ていても似ていなくても、あらたな神話として、地球とこの世界の歴史の橋渡しになるかもしれない。もしかしたら、『人間』という種族の発展経路をファンタジー的にも解き明かせるかも知れない。
「……素晴らしいな。異世界の神話も『
統一神話
(
オリジナル
)
』に組み込める可能性があるとは……」
感慨深いものを感じ、思わず口に出してしまう。悪い癖だ、感極まると声に出る。
「え……」
その独り言を聞いたのか、シェラが驚愕に目を見開いてこちらを見る。
「今、なんて……」
シェラの顔は青ざめていた。おいおい、どうしたんだ? 何か不味いことでも言ったか……?
「異世界の神話を『
統一神話
(
オリジナル
)
』に組み込めるかも、という期待だったんだが……」
「それ……! それは、『始まりの神話』のこと、なの……?」
「『始まりの神話』? 確かに『統一神話』は人類の根源を解き明かしてくれると信じているが……すまない、多分君が思っているのとは違うと思うぞ」
「ううん……ねぇ、それについて、教えてくれる……?」
おお、統一神話に興味を持ってくれたか! 地球では巡り会えなかった幸運だな!
俺は嬉々として統一神話について語った。世界の神話を統一し、人類の起源、世界の誕生を解き明かすための鍵。それが統一神話である、と。
「……すごい」
「ん?」
「『
始まりの神話
(
オリジナル
)
』に辿り着く最短ルート……あの魔法は発掘するんじゃなくて、開発する……?」
何かスイッチを入れてしまったらしい。シェラはぶつぶつと何かを呟いている。あれは学者の顔だな。本職だ。
「ねぇ、コウガはその力を使って、何かしようと考えてるの……?」
「力? 統一神話に力も何もないだろう。あるのは人類の起源をしめす方法だけ。俺はそれが見たいだけだ」
人類の誕生を、全ての始まりを、己の手で解き明かしてみたい。既に用意された回答ではなく、俺の好きな、神話の面から。
だから俺は統一神話を求めるし、その姿を見たいと願うのだ。
……その答えを聞いて、シェラは言った。
「神話
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