第7話
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「ご存知のように、聖王教会ではベルカ諸王時代の遺物の保存活動を
行っております。
ヨシオカ1佐からは、今回対象となる遺跡の資料提供のご依頼を受けたのですが、
遺跡保護の観点から聖王教会からも1名、作戦に同行させていただきたいと
お願いに伺った次第なのです」
シャッハが話を終えると、ゲオルグは納得顔で頷いた。
「判りました。 それで、同行されるのはシスター・シャッハなのですか?」
「ええ。 騎士カリムからそのように仰せつかっております」
「そうですか・・・」
そう言ったゲオルグの表情が僅かに曇ったのをシャッハは見ていた。
「何か御不審な点でもありますか?」
彼女の言葉にゲオルグが慌ててかぶりを振った。
「いえいえ。 ただ、戦闘任務ですので、その・・・」
言いづらそうに口ごもるゲオルグの様子を見て、
シャッハは口元に手を当ててクスリと笑った。
「ご心配なく。 戦闘の心得はありますので、自分の身を守るくらいはできます」
「そうですか。 それは失礼しました」
ゲオルグは恥ずかしげに頭をかきながら苦笑して言う。
そして気を取り直すように咳払いをすると、真剣な表情を浮かべて
シャッハの方に顔を向けた。
「では、作戦の打ち合わせを始めましょうか」
それから3人は作戦の打ち合わせを始めた。
ゲオルグたちが持っている遺跡の情報と聖王教会の記録をすり合わせながら、
突入ルートや予想される敵の反撃などについて確認しつつ、
作戦の進め方を2時間ほどかけて決めていった。
打ち合わせが終わると、ゲオルグはシャッハを見送るために玄関へと降りていった。
「シュミット3佐・・・」
「ゲオルグで結構ですよ」
エレベーターの中でシャッハはゲオルグに話しかけた。
ゲオルグの応対に対してシャッハは口元を緩める。
「では、ゲオルグさん。 はやてのつくる部隊に参加されるのですね」
「ええ。 はやてから聞かれたので?」
「はい。 喜んでいましたよ、はやて」
「そうですか」
シャッハの言葉にゲオルグは短く答える。
その淡々とした口調に、シャッハはわずかに表情を曇らせる。
「ゲオルグさんはあまり嬉しそうではありませんけど、
6課に参加されるのは乗り気ではないのですか?」
やや直截に過ぎるようにも思えるシャッハの問いかけを受け、
ゲオルグはその表情を緩める。
「いえ、そんなことはありませんよ。
彼女たち同士ほどではありませんけど、はやてたちとはそれなりに
長い付き合いですし、プライベートでも会う仲ですからね。
同じ職場で働けるのは楽しみです。
ただ、不安な面もあるので喜んでばかりもい
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