第7話
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「班長、探しましたよ!」
「ん? なんの用だ?」
思い当たる節のないゲオルグは、怪訝な表情を浮かべてその班員に尋ねる。
「1佐が班長をお呼びです。 応接会議室にと」
「応接会議室? なんでそんなとこに・・・」
普段あまり使われることのない、外部からの来客との打ち合わせ用の会議室に
来るようにとの伝言に対して、ゲオルグは眉間にしわを寄せる。
が、すぐに気を取り直し伝言を伝えに来た班員に笑いかけた。
「判った。 伝言助かったよ」
その班員と別れてヨシオカが待っているという会議室に向かったゲオルグは
その扉をノックしてから、扉を押し開いた。
中には革張りのソファがひと組置かれており、床には絨毯がしかれていた。
ソファにはヨシオカ1佐ともう一人、ゲオルグにとって見知った女性が座っていた。
「シスター・シャッハ、でしたよね?」
何度かまばたきしたゲオルグが語尾をあげて尋ねると、
シャッハはゲオルグに向かって頷いた。
「ええ。 覚えていて下さったんですね」
「シュミット3佐。 座れ」
ヨシオカの言葉に対して頷くと、ゲオルグはその隣に腰を下ろした。
と、同時にヨシオカが話を始める。
「こちらが今回の作戦で現場指揮をとるシュミット3佐です。
まあ、既に顔見知りのようですが」
「ええ。先日お会いする機会がありまして」
「そうですか。 それは話が早くて助かります」
穏やかに談笑するヨシオカとシャッハ。
ゲオルグはその2人の間に割って入ることにした。
「ところで、作戦というのはなんですか? 自分は初耳ですが」
ゲオルグの実務的な台詞を受け、ヨシオカは表情を引き締め直すと
ゲオルグの方に少し身体を向けた。
「以前から調査を進めていた第24管理世界の過激派ゲリラのことは知ってるな?」
「ええ、まあ、もちろん」
その集団は管理局の派遣部隊に対するゲリラ活動で知られており、
ゲオルグ自身もその根拠地のいくつかに対する潜入調査に参加していた。
「収集した情報を分析した結果、ベルカ諸王時代の遺跡のひとつに
潜伏していることが判明した。
これを受けて、上層部は掃討作戦の実行を決定し、我々がその任務に
当たることになったわけだ」
「なるほど」
ゲオルグはヨシオカの説明に頷いたあと、引っかかることがあったのか
首を傾げてシャッハの方に目を向けた。
「それは理解したのですが、なぜシスター・シャッハがここにおられるので?」
「ヨシオカ1佐。それは私からお話したほうがよいのでは?」
シャッハは話を続けようとしたヨシオカに声をかける。
ヨシオカが頷いてから、彼女はゲオルグの方に向き直ると話を始めた
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