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機動6課副部隊長の憂鬱な日々(リメイク版)
第7話
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と笑ってみせた。

「かなわへんなぁ・・・ゲオルグくんには」

はやてはそう言ってバツ悪げに頬を掻く。

「お察しのとおり、ゲオルグくんを選んだ最大の理由はその人脈や。
 特に情報部、ヨシオカ1佐のな。
 カリムの予言の件については管理局内部、しかもその中枢にまで
 調査の矛先を向けなあかんかもしれんやろ。
 査察部には私もコネが効くからええねんけど、そういう表通りだけやなくて
 裏道からもアプローチできる手段は用意しときたかった。
 これがゲオルグくんを選んだ最大の理由やね」

「なるほどね」

一息に言い終えたはやてに向かって、ゲオルグは納得顔で頷く。

「とはいえ、もちろんゲオルグくんの指揮官としての能力には期待してるし、
 友達として人となりを知ってるから信用してるってのもホンマやで」

「わかってるよ。 そこは疑ってないから」

少し慌てた様子でゲオルグにつめよりながら付け足すはやてに対し、
ゲオルグは苦笑し、手を振って応じる。

「まあ、そういうことなら納得かな。
 ただ、1佐が俺に全てを話してくれる訳じゃないと思うぞ?
 それでもいいのか?」

そして再び真剣な表情へと戻ったゲオルグがはやてを見据えて尋ねると
はやては肩をすくめて苦笑した。

「そんなんわかってるっちゅうねん。
 それでも私が訊くよりは多くのことを教えてくれるやろ。
 それにゲオルグくんが居てくれたら、いざっちゅうときには情報部との
 共同作戦も期待できるし」

はやての言葉をじっと聞いていたゲオルグは、しばらく目を閉じて考え込んだあと
大きく頷いてから目を開いてはやてに目を向けた。

「よし。 じゃあ俺もはやての部隊に参加することにするよ」

そう言ってにっこり笑うゲオルグの顔を、はやては両の目をぱちくりさせつつ
見上げた。

「ええのん?」

心配そうに尋ねるはやての顔をゲオルグは苦笑しながら見下ろした。

「いいんだよ。 それより、悪かったな」

ゲオルグが口にした謝罪の言葉の意味をつかみかね、はやては首を傾げる。

「悪かったって、なにが?」

「いや。せっかく誘ってくれたのに、疑うようなことばかり言ったろ?」

「ああ、そのことかいな」

ゲオルグがすまなそうに肩をすくめると、はやてはすんと小さく鼻を鳴らして
二度三度と首を横に振った。

「ええんよ、別に。 ただ、もうちょっと私のことを信用してくれても、
 とは思ったけどな」

はやてはおどけたようにゲオルグの肩に拳をぶつける。
対して、ゲオルグははやての頭に手をおくと、おかえしとばかりに
彼女の髪をかきまわした。

「ちょっ、やめてえな」

はやてはゲオルグの手を払うと、少
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