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この異世界に統一神話を ─神話マニアが異世界に飛んだ結果─
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「う……」
シェラが目を覚ましたとき、そこは真っ暗な空間だった。材質は岩だ。どうやら、遺跡の地下部分に落下してしまったらしい。
体の節々が傷むが、幸いにして大ケガはしていないようだった。それは行幸だ。これから、どうにかしてここから脱出する経路を発見する必要がある。そのため、長い距離の動くのだから。
「──『
蛍光
(
ライト
)
』」
シェラが唱えたのは発掘魔法の一つだ。ぽう、と、淡い光がシェラの指先に灯ると、それは蛍のようにふわふわと舞い上がり、シェラの周囲を照らした。
発掘魔法、『
蛍光
(
ライト
)
』。暗闇で発掘作業をするときに大変助かる魔法だ。
そうして周囲を暫く歩いてみた結果、どうやら、空洞はどこかへと繋がっているらしいということが判明した。
──もしかしたら、ここも遺跡の一部なのかも。
そんなことを考えながら、シェラは足を踏み出した。幸いにして、道は一本道。かなり幅が広いが、一本道である限り迷うことは無いだろう。
崩落に気を付けながら、シェラは進んでいく。途中で『蛍光』の効果時間が切れたので唱え直したり、携帯食料を取り出して齧ったりしながら、進むこと、シェラの体感で二時間ほどが経過したか。
探索者
(
シーカー
)
になるために体力はかなりつけてあるのシェラだが、流石に足が疲れてきた……そんなことを考えていた時のことだった。
「──!?」
信じられないものを見た。
扉だ。全長二メートル半ほどの扉が、目の前に現れたのだ。ガルシェの神殿の様式では明らかに無い。もっと近代的なものだ。
「なに、これ……」
触ってみると、ひやりとした金属の感触が伝わってきて驚いた。普通、こんなドアは木で作るというのに。しかしこのドアは、本体も、取手も、全部金属でできているのだ。
「不思議……どうして、こんな所に……」
呟いて、取手に手をかける。回して押すタイプの取手だ。鍵はかかっていないらしく、思いの外簡単にそれは開いて──
「……!?!?」
その先で、シェラはさらに驚愕した。
ドアの向こう。そこには、妙に近代的な部屋が広がっていたのだ。無数の古びた本や資料が散乱するその中。そしてそこに──
──人が、一人。倒れていた。
「……大丈夫!?」
駆け寄り、抱き起こす。
それは、不思議な格好をした男性だった。年齢は20歳程度か。何処と無く東洋の人々に似ている気がしなくもないのだが、少し違う気もする、そんな非常に年齢の分かりにくい顔立ちをしていた。
細い。殆ど肉がついていない。しかし最低限の栄養は摂取されていたのか、不健康とは言い難い(かといって健康とも言い難いのだが)。
そんな体を、触ったこともない奇妙な材質のズ
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