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なんだかんだ言ってるけど結局の所、大天使様も〇〇なんだよね
最北端での出逢い
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子供は無邪気に聞いた。
(...私は...確かにここの人間じゃない。でも、別の世界からなんて来たわけじゃない...!)
「へ〜、お姉ちゃん未来から来たんだ!面白いね!」
(...!)
雪乃は自分の考えた事を当てられてびっくりしている。
「僕は感性と生命を司る天使...ミハエル一族の家長なんだっ!よく若いって言われるけどこれでも今年で261歳なんだよっ!」
またまた雪乃はびっくり。
「...なら何で私をお姉ちゃんなんて呼ぶの?」
「うーん、何となくかな。それと男の子男の子って何度も呼ばないで!僕にとっては考えも言葉とあまり関係ないんだ。ガブリエルがいたら聞かなくて済むのに...僕は女だよ。リリヤ・R・ミハエル。13代目だよ!」
リリヤは何と女の子?だったのだ。(おばさんなんて言ったら殺されるだろうなと後に直也は思った)
「...とりあえず私と徳山の館に来ない?」
雪乃は子供を放っておけないと思ったのか声をかけた。
「...嬉しいけどお姉ちゃん。戻った方が僕は良いと思うよ...海の方からすごいたくさんの人の血の匂いがする...」
(...って事は李広さんが危ないのかもっ!)
リリヤは少し顔を暗くした。そしてすぐ顔を明るくしたのであった。
「...でも懐かしい匂いもする!」
リリヤは楽しそうにクルクル回った。
(...懐かしい匂い...?)
雪乃が考えているとリリヤは白い煙を、まとったかと思うと
「...ぷはぁっ!ひっさしぶりに[気衣替え]したぁっ!」
(...気衣替えってなんだろう...?)
雪乃が、そう思うと
「お姉ちゃん、これはみんなに僕が見えるようにしたんだよ!ほら、羽根はみえないでしょっ!」
クルクル回るリリヤを見ると確かに羽根はない。
「ほら!早く行こっ!僕馬なら乗れるからっ!」
そしてリリヤは指笛を吹いた。すると馬車の馬が走って来たではないか。
「...リリヤはすごいのね!馬まで呼べるなんて」
雪乃が素直に感想を言うと
「...へへへっ...褒められちゃった...」
と、ちょっぴり照れながらリリヤは馬にまたがり
「お姉ちゃん、勒はないけど乗れる?乗ったらちゃんと僕につかまってね!」
雪乃は言われた通り乗ってからはしっかりリリヤの背中に手を回してつかまった。
「...じゃあ行くよっ!」
そう言うとリリヤは勢いよく馬を走らせ始めた。
リリヤの馬はあっという間に先ほどの川を越え、山を越え、海までこの山を登るだけとなった。
「お姉ちゃん!もう着くよ!...!」
リリヤはいきなり馬を止めてしまった。
「お姉ちゃん...来ない方が良かったかも...」
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