第2章:異分子の排除
第15話「代表決定戦まで・後」
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に成功するが...。
「ほら、今度はこっちの番だ。」
「しまっ....!?」
間合いを離してしまったうえに、飛び退いた際の隙を利用され、桜さんから攻撃してきた。
「はっ!」
「ぐっ....!?」
「せっ!」
「くぅっ....!」
「はっ!」
「っ....!」
さっきの俺の攻撃を繰り返すかのように桜さんは木刀を振ってくる。
俺も桜さんと同じように対処するが、最後の切り上げだけは上体をそらし、避けるだけで精いっぱいだった。
「...速さも力も俺より上ですね...。」
「まだまだ年下に負けてられんさ。」
笑ってそう言う桜さん。...いや、桜さん天才だから関係ないんじゃ...。
「...まぁ、ウォーミングアップはここまでにするか。」
「そうですね。」
今のはどっちも手加減...体を慣らすための動きだった。さっきの力量の差も、慣らす前の力量の事だ。実力とは違う。
「すー....はっ!!」
「っ!」
息を吸い、吐くと同時に間合いを詰め、木刀を振り下ろす。
もちろん、さっきまでとは段違いの速さと力でだ。
「っ...はっ!」
「くっ....せぁっ!」
受け流され、反撃。それを受け流し、反撃。それを繰り返すように剣戟を繰り広げる。
「くぅ....!」
しかし、やはり俺の方が劣っているため、防戦一方になる。
「....“散華”!」
「っ..!」
突然、桜さんは散りゆく華を連想させるように舞いながら連撃を放ってきた。
「(まだ、これは何度も見た事はある...!)」
初めてこの技を喰らった時は、ほとんど防げなかったけど、今なら全てを防ぎきれる...!
俺の周りを舞う様に桜さんは斬りかかってくる。それを、何とか凌いでいく。
そして...。
「......今!!」
「っ、しまっ....!」
最後の一撃を綺麗に受け流し、鋭い反撃を放つ。
完全なタイミング。これで良くて直撃。悪くても大きな隙を作れ.....!?
「躱した...!?」
「ふぅ、今のは危なかった。相変わらずカウンターが上手いな。」
上に跳ばれ、斬撃を躱したうえで木刀の上に乗る。
木刀は丈夫で、俺も一切剣に乱れがないように用心しているから、対して重い訳でもない桜さんが乗ってもどうという事はない。...というか、会社で振っていた木刀より少し重いくらいだ。
「え?乗ったことには驚かないの?」
俺たちを見ている女子の誰かがそう呟く。
....うん。至極真っ当な意見だと思う。でも、桜さんなら普通なんだ...。
「チッ....
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