暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第1章 幻想御手編
第4話 幻想御手
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も1秒でも高位になる方法を模索し努力するものもいれば、いかに楽をして高位となるかを考える者もいる。それもいつの世も変わりない。
そんな階級に支配される、学園都市に突如として湧いた「幻想御手(レベルアッパー)」の情報。使用するだけで能力の威力が底上げされ一気に高位能力者に近づくことができるあまりに甘美な誘惑に我慢できずに手を出してしまう。
最初は、ネットで都市伝説というより単なる噂話に近かったが、実際に使用した者がいた。手に入れたという情報が入れば、多くの下位能力者は縋り付くように求め始めるのは、人の欲が及ぼす業に近い。
下位能力者による風紀委員(ジャッジメント)を狙った爆破事件を調べていく過程で、そのレベルアッパーの認知は急速に進む。
洋服のチェーン店を半壊に追いやった爆破犯は、その威力とはかけ離れた下位能力者であることが判明した。とても屋内を吹き飛ばすような威力のある爆弾を作ることなど到底できないということだ。
その名称も虚空爆破事件(グラビトン)、解決に尽力した風紀委員(ジャッジメント)の初春は、疲労が重なり微熱ながらも風邪の症状を訴えて自分の部屋で横になっていた。
今日も、御坂さんと会い、赤髪君の見舞いが予定に入っている。佐天は初春に安眠を提供するために家を出た。
公園で御坂と白井に合流すると、やはり昨日起こった爆破事件が話題に上がる。
公園で売っていたかき氷を買い、サソリが入院している病室へ向かった。
そこには、ベッドに横になりながらいつものように不機嫌そうな少年が点滴台を恨めしそうに弄っていた。
「どうしたの?」
「安眠を妨害された……この点滴のせいでな」
話を聞いてみると、昨夜サソリが寝ていると看護師がサソリの点滴が無くなっていることに気が付いて、交換をしたところでサソリは目が覚めてしまったらしい。
そのせいでうまく寝れずにイライラしていたとのこと。
子供か!?
「そんなことで……」
「オレにとっては大きな問題だ」
不機嫌さに加速をかけるように横を向く。
「まあまあ、お見舞いのかき氷を持ってきたからお姉さんと食べようか」
「……」無反応でそっぽを向く。
「全く素直じゃないですわね。私たちが来ないと本当にぼっちですわよ」
「うるせえ、ちび」
ピシっ!!
「このくそ生意気なお子様には、世界の果てにでも置いて来てやりましょうか」
再び白井がサソリの頭をぐりぐりしようと近づくが、サソリはチャクラ糸を飛ばして白井の腕を拘束した。
「ばかが、そう何度もかかるか」
勝ち誇ったかのように薄ら笑みを見せる。
チャクラ糸でクモの巣に掛かった獲物を狩るが如く青い光の糸で白井を巻き取っていくサソリに対して、白井は悪魔の笑みを浮かべて即座に座標計算しテレポートを発動し、チャクラ糸の束が空いた隙間を埋めるようにクターと萎
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