第37話 理想郷崩壊
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ている模様です」
「オメガ!?あのオメガがミサイルに!!」
ネオ・アルカディアが誇る四天王のファーブニルとレヴィアタンを圧倒したオメガがミサイルに積まれていることに驚愕するシエル。
「何…?オメガをミサイルに積んで…一体、ネオ・アルカディアは何を仕出かそうとしてるの!?」
「…………」
ゼロは中央のトランスサーバーに乗り込むと、シエルの方を見遣る。
「もしかして…ゼロ…行くの?」
「ああ…シエル…。お前が解析した座標を入力させろ。」
「そんな…危険だわ!!」
前にもゼロに説明したように、その座標は古い衛星写真を基に割り出した物だ。
もしかしたらゼロ達を危険な場所に転送してしまうかもしれない。
悩んでいるうちに、ルインもトランスサーバーに乗り込んだ。
「それじゃあオペレーター、ミサイル基地への転送準備をお願い。出来るだけ早くね」
「急げ」
「ゼロ…ルイン……自信がない!!」
「俺は、お前を信じている」
「大丈夫だよシエル。多少の危険なんて慣れっこだから、もし敵のど真ん中に転送されてもそいつらを全て薙ぎ払えばいいんだから」
安心させるようにルインが言うが、シエルはまだ悩んでいるのか俯いている。
「……………………分かった……………データを…入力して………転送……お願い!!」
「了解、転送準備開始…。転送!!」
シエルが中央のトランスサーバーから離れた瞬間、ゼロとルインが転送された。
「ゼロ……ルイン…」
ミサイル基地に転送された二人の身を案じるシエルであった。
一方でエリアXー2を飛び出し、近くのネオ・アルカディアの軍事基地に訪れたハルピュイア。
ハルピュイアは四天王の座から降ろされたものの、まだ正式な手続きは行われてはいないので、まだ軍事基地などへの自由な行き来は可能だった。
しかし、この基地でとんでもないことを知ってしまう。
「何だと…本当なのかこれは!?」
ミサイル基地で建造していた大型ミサイルにオメガを積んでダークエルフを回収するために人間の居住区に落とすと言うかつてのコピーエックスが統治していたネオ・アルカディアならば考えられないほどに常軌を逸した作戦にハルピュイアは愕然となった。
「はい…そうです…」
ハルピュイアの隣にはダークエルフ回収作戦を知らされた人間の少女がおり、彼女は現在のネオ・アルカディアでは数少ない人間とレプリロイドの共存を願う人物であり、シエルと共にコピーエックス製作に関わった優秀な科学者なのだ。
辛そうに表情を歪め、このような非道な作戦を止められないことを悔やんでいる。
「エックス様…何故ですか……何よりも人間を守ろうとしていたあなたが…何故…!?」
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