真の最強
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る!!
さらには先程まで防戦一方だったエルザも、ミネルバを攻め立てているぞぉ!!』
『他にもラクサスくんとジュラくん、共に激しくぶつかり合っていたみたいだね』
『シリルとレオンもかなりの激戦を繰り広げていたみたいカボ』
先程まで何もできずにただ待っていることしか出来なかった鬱憤を晴らすかのように次から次へと言葉を発する実況席。
大魔闘演舞も大詰めに差し掛かっていた。
シリルside
「さすが・・・やっぱりお前は選ばれた男だよ」
足をぐらつかせながらなんとか立ち上がってきたレオン。俺の雲竜水の強化版の魔法を受けたのに、まだ立ち上がることができるなんて・・・だけど・・・
「もう吹雪は終わった!!お前の有利な状況は終了したんだよ!!」
その一言と共に俺はレオンを一気に攻める。パンチにキックを次から次へと繰り出す。最初はレオンも避けていたけど、体が暖まってくるに比例して当たる回数が増えていく。おまけに俺は速度も攻撃力も高めているんだ。これなら・・・
「いける!!」
自然とそんな声が出た。彼の腹部や脇腹、顔を中心に攻めていく。レオンは時おり弾いたりして対応することもできてはいるが、それ以上に俺の攻撃が決まっている。
「早い!!すごいなシリルは!!」
防戦一方のはずなのに、どこか楽しそうなレオン。だけどこのままいけば俺が勝てるはず!!そう思い、水を両手に纏わせて連打攻撃しようとする。
だが、その直後にある異変が襲ってくる。
パシッパシッ
俺の連打をレオンがあっさりと防いだのだ。それも、腕に冷気を纏わせて。
「え?」
一瞬驚愕する。だけど、すぐに気持ちを切り替えて蹴りを繰り出す。しかし、それもレオンの上げた足にあっさりとガードされてしまう。今度もレオンは魔力の冷気で足を覆っており、俺の水と風を合わせた魔法の力に押されることなく弾いたのだ。
「な・・・なんで・・・」
これはおかしい。だってレオンの魔法は威力がある分、発動に時間がかかっていた。それなのに、今のこいつはあっさりと俺の魔法に対応してきた。しかも魔力を帯びていたということは、魔法を発動させていた状態に限りなく近いはず。俺の発動の速度にはレオンは追い付けないはずなのに・・・なんで・・・
「水天竜の・・・」
「氷神の・・・」
思考が一致した俺たちは、同時に頬を膨らませてブレスの体勢に入る。距離はわずか数十センチ。レオンの魔法は発動が俺より遅いから、こっちのブレスが決まってから彼のブレスが発動する時間関係のはず。こっちの魔法が決まれば相手は打ち上げられるからブレスを決めることは出来ない。
勝てるはずの展開だった。それなのに・・・
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