Vivid編
第五話〜今の日常と男の気持ち〜
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
い?何が?状況証拠だけだろう。でも、彼女も彼も一緒に住んでいる。だけど――――)
歯止めの利かない思考のせいか、ユーノはライの方に視線を向けてはいるがそれでいて、彼自身を見ているわけではなかった。だからだろう、今はライ自身もユーノの方を見ていることに気付かなかったのは。
「――――?」
(彼が僕と会ったのは偶然。だけど、これをセッティングしたのははやて。ということは――――)
「――大丈夫ですか?」
「……え?」
頭の天辺から爪先まで、どっぷりと思考の海に浸かっていたユーノは、鼓膜を震わす声と、自身の揺さぶられる感覚で意識が現実に戻ってくることになった。
そちらに視線を向けると、開かれたパネルやキーボードを離れ、こちらを気遣うような表情で肩を掴んでいるライの姿がユーノの瞳に映る。
普段のユーノであれば、この時点でいつもの自分に戻れていただろう。だが、生憎と今彼の頭の中には『年齢が一桁であった頃から続けている片思い』についての重要なことを考えていたため、思考が現実に戻ってきていたとしても、冷静ではない。
何故なら――――
「君は――――」
ぼんやりとはしていても――――
「なのはの事を――――」
彼にとっての十四年間の気持ちをはっきりさせる為の――――
「どう想っているの?」
疑問を明確に口にしたのだから。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ