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はて迷外伝 最強の剣と最強の盾4th
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お前はいつでも何の根拠もなく自信満々だな……俺なんか駄目だ。この世で生きていくことに自信がない。死んでしゃくとり虫にでも転生したい」
「いつまで落ち込んでんのよユーリは!?やめなさいマイナスオーラが口から洩れてるから!!」

 溢れ出るマイナスオーラの噴出が止まらない。カウンターの一角は今や完全に魔界と化し、触れるだけでネガティブゾーンに落とされそうだ。彼はどこまで沈む気なのだろうか。

「まったく、せっかくウチに来てくれるっていう冒険者をスカウトしてきたってのに………」
「そうか、アーサーは凄いな。俺には真似できない…………………ん?」
「スカウト………したのか?」
「え、そりゃしたけど。そろそろここの店に来る筈なんだけど」

 絶対に上手く行くとは思っていなかったユーリと同意見だったトールは顔を見合わせる。
 確かにアーサーには王の資質を感じられるが、それは見る目がある相手に限る。他人から見たら彼女は身の程知らずのいなかっぺ少女に過ぎない。そんなアーサーの求めに応じるような冒険者……。

「相当の物好きだな」
「相当の変わり者だの」
「私の盾になることを誓った男と団長の座を預けた男の言う台詞かぁっ!?」

 どうやらアーサーの周囲には変わり者しか近寄らないらしいことが判明した今日この頃。



 = =



 アーサーのスカウトしてきたという男は、小さな少年だった。
 太陽のように明るいショートの金髪を揺らす彼は、改めて自らの主神となるかもしれないトールに自己紹介した。

「名はリベル・ラルカ!種族は小人族(パルゥム)!元【ナタク・ファミリア】所属のナイフ使いだ!レベルはまだ1だけど、17層までは戦闘経験があるぜ!」
「元【ナタク・ファミリア】、とは……?」
「あそこのファミリアは腕力至上主義なんだよ!入団試験をクリアしたはいいものの全然ソリが合わなくて、この前辞めてきた!!」

 どーん!と小さな体の割に尊大な態度で胸を張るリベル。そこはかとなく問題児っぽい気配が漂っているのは気のせいだろうか。

「ま、そう言う訳でスカウトは渡りに船だったんだよ!俺の才能を見抜いてくれる奴がいるんなら、俺はどんな規模のファミリアでもいいぜ!」
「………という事ですが、どう思いますかトール様」
「ふむ………このギルドの最高決定権はアーサーにある。アーサーが選んだのなら、後はお主が儂の元でよいのかどうかという問題になるが?」
「俺を評価してくれる奴なら誰でも問題ナッシング!あ、でも俺一人だけステイタス更新しないとかそういう嫌がらせしないことだけ約束してくれ!」
「そんな陰湿な嫌がらせなんぞせんわ!むしろそれをやったナタクを見る目がたった今変わったぞ!」

 冒険者はステイタス更新なしにステイ
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