第三章
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「いいわね」
「それじゃあ」
「暖かい様に着るにはね」
ここでこうも言った姉だった。
「工夫もあるのよ」
「だから私も厚着してるけれど」
「ソニアの厚着はちょっと無茶なのよ」
「そんなに厚着かしら」
「すらっとしてるのにもこもこしてるから」
そう見えるまでに着込んでいるというのだ。
「だからね」
「それをなのね」
「ブーナッドを着る時にはどうするかもね」
厚着をしてもというのだ。
「教えてあげるから。行くわよ」
「そういえば姉さんブーナット好きよね」
「いい服でしょ」
そのデザインや配色からだ、ブルジットはソニアに答えた。
「そうでしょ」
「まあデザインはね」
ソニアもブーナッドのそうしたことについては頷いた。
「いいわね」
「そうでしょ」
「ソニアには似合うわよ」
姉は妹に太鼓判も押してみせた。
「ブーナッド」
「だから着るべきっていうのね」
「そうしたものも着てね」
そしてというのだ。
「お洒落もしないと、それにね」
「ブーナッドの厚着の仕方も」
「身に着けないといけないから」
だからだというのだ。
「行くわよ、いいわね」
「そこまで言うのならね」
ソニアもだ、姉の言葉に頷いてだった。
そのうえでだ、実際にだった。
姉についていってだ、ソニアは家から出てだった。
そのブーナッドを売っている店に来た、すると。
様々な色や柄のブーナッドにだった、黒い糸で様々な刺繍が為されたハーダンガーというレース状の刺繍がある木綿のエプロンも売られている。
店のそのブーナッド達を見ながらだ、ブルジットはソニアに言った。
「まずは好きな柄を選んで」
「ブーナッドの」
「そう、エプロンもね」
ハーダンガーのその模様もというのだ。
「選んでね」
「それじゃあね」
「そのうえでね」
「その暖かい着方もなのね」
「教えてあげるから」
そちらもというのだ。
「いいわね」
「それじゃあね」
「着方ってあるのよ」
ブルジットは妹に真面目な声で話した。
「厚着の仕方にもね」
「服の着方は色々っていうのね」
「そうよ、そのことも話すから」
こう言ってだ、まずはブルジットがだった。
自分がいいと思うブーナッドを選んだ、それは。
黒い丈の長いスカートに袖のところが締まったゆったりとして詰襟の白い胸のところに金や青、赤で刺繍が為されたブラウスにだった。
赤地で前のところが黒や白で雪の結晶の形で刺繍が入れられたボティスという上着にだった。楔と草の模様のハーダンガーが入っている白のエプロンを選んだ。
そしてだ、ソニアに対して尋ねた。
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