第1章:平穏にさよなら
閑話1「とある休日」
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男が5人立っていた。...しかも銃を持って。
「全員、動くんじゃねぇ!」
「(...手にバッグを持っている。膨らんでいる所を見るに、強盗か何かした後か?それで警察に追いかけられてここに逃げ込んできたと...。)」
外を見ればパトカーも集まっていた。優輝の推察通り、強盗の後逃げ込んできたのだ。
「てめぇらは全員人質だ!怪しい動きをしたら見せしめとして殺してやる!」
「ひっ....!?」
そう言って一番近くにいた、さっき悲鳴を上げていた女性に銃が突きつけられる。
「(見たところ、全員銃を持っている。多分、銃以外にも凶器は持っているだろう。)」
典型的な強盗。そう結論付けた優輝は奥にいた士郎と恭也に目配せをする。
「...ついでだ。おい、そこのガキ。この店の有り金全部この鞄に詰めろ。」
そう言って強盗は近くにいた優輝にまだ空きのあるバッグを投げつけられる。
「....早くしろ!」
「は、はい!」
怒鳴られ、つい返事をする。...という演技をし、レジまで行って一瞬だけ強盗達の視線が逸れた瞬間...。
「はっ!」
「なっ!?ぐっ!?」
レジにある鉄製のお金を置くトレイを、女性に銃を突き付けている男に投げつけ、持っている銃を弾き飛ばす。
「っ!?このガキ...!」
「....シッ!」
レジから横に飛び退き、銃で狙われる直前にしゃがみ込む。その際にふわりと浮きあがったスカートから覗く、太ももに着いているベルトから投げナイフを四つ取り、投げる。
「ぐっ....!?」
強盗達は揃って銃を取り落としてしまう。
もちろん、殺傷沙汰を避けるため、刃引きはしてある。
「はっ!」
「ぜぁっ!」
すかさず、待機していた士郎と恭也が飛び込み、二人ずつ仕留める。
「このガキャァアア!!」
「っ....!」
残った一人がナイフを取り出し、優輝に襲い掛かる。
それを見た周りの人達は悲鳴を上げる事すらできずに、見ている事しかできなかった。
....が、
「...はっ!」
「ぐぅっ!?」
「せやっ!」
「おぐっ!?」
強盗の突っ込んできた勢いを利用して投げ飛ばすように叩き付け、その上さらに、がら空きになった胴体へ全体重をかけて肘打ちをする。
「お客様、店内で乱暴はいけませんよ?」
「ぐ....くそ...が.....。」
念のため、ナイフを手から弾き飛ばし、気絶したのを確認する。
「士郎さん、後は任せます。」
「ああ。...しかし、いつの間にそんなベルトを?」
「いつか役に立つかと思って...。」
ちな
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