新たな犠牲者と生贄
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に責任はないでさぁ。」
私は頷く。でも、心ではそんなこと思ってなかった。総悟のお姉ちゃんのミツバさんが亡くなったのも、総悟が傷ついたのも私のせい。心では分かっていた。これ以上の犠牲者を出さないためには、私が生け捕りになるしかない。
「恋奈、まさか…」神楽ちゃんが涙目で言う。「自分から生け捕りになりに行こうとか思ってないヨロシ?」
「しょうがないでしょ、私が生け捕りになれば、これ以上の犠牲者は出さない。この手紙はそう言ってる。行かないと。これ以上私のために人が死ぬのを見たくない。」
「あのな」旦那が私に木刀を突きつける。他の人が動揺し、後ずさった。「こいつの命無駄にするわけにいかねぇだろうよ。こいつがもしお前のために亡くなったんだとしたら、お前が死んで天国いったらこいつはどう思う?『俺の魂無駄にしやがって』って怒るだろうよ。そうならないためにやることは一つ。こいつの屍踏み台にしてでも、おめーは生きなきゃなんねえんだよ。」
確かに。旦那の言うことはもっともだった。言い返す言葉もなく、私はただ頷く。
「とにかく、だ」目暮警部が咳払いをして言った。「これまでに殺された3人、そして今殺された1人を合わせて殺し方が同じだったことから、すべての殺人の犯人は同じと考えていいだろう。一刻も早く犯人を捕まえることが最優先だ。」
私たちは頷く。その時だった。
「これが4人目の被害者かぁ〜。俺と同じくらいの年齢じゃない?こんな年で早死にするなんて、この男の人も運に見放されたのかなぁ。ねぇ、阿伏兎?」
後ろから声が聞こえる。と、遺体のそばにしゃがみ込んでいるのは神威だった。その周りには、先ほど会った時と同じメンバー、阿伏兎、高杉、また子、万斉が思い思いの格好で立っていた。
「そうだな、団長」言ってから、阿伏兎が周りを見渡す。「しかしよ、団長。こんなサツがうじゃうじゃいるとこに無防備な格好で入っちゃっていいのか?」
「大丈夫だよ阿伏兎」神威は立ち上がって、満面の笑みを受かべる。「だって、ここには子供たちがいるじゃん。それに一般人も。だから、警察も迂闊に手出しできないよ」
「なぁお前ら」旦那が高木刑事から紙切れを取り、神威たちに見せる。「これ書いたのお前らだろ。」
神威たちはじっくり紙を見つめていたが、違うよ、という風に首を横に振った。
「こんな馬鹿なことするわけないだろ」高杉が言う。「俺たちだったらこんなことしないですぐに捕まえに行く。」
「それに」阿伏兎が続ける。「俺たちのところにもそれに似たものが来てたしな。」
と言って見せられたのは私たちが持っている紙と同じような紙切れ。そして内容も同じだった。
「これが来てる以上、僕たちは犯人じゃないよね?じゃ、僕たち急いでるから!」と、前回と同じように神威たちは行ってしまった。
「あいつらも怪しいな」平次君
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